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スピン論理で低消費・高密度の回路を構築福田昭のデバイス通信 IEDM 2015プレビュー(13)(3/3 ページ)

» 2015年12月04日 10時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]
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650V級のGaNオンSiパワーHEMTを改良

 セッション35(パワーデバイスと化合物デバイス)のサブテーマは「GaN材料とデバイスの相互作用」である。

 ON SemiconductorとUniversity of Bristol、University of Padovaの共同研究チームは、650V級のAlGaN/GaN HEMTのオフリーク電流(縦方向)とオン抵抗の関係を調べた結果を発表する(講演番号35.2)。なお、このHEMTはGaNオンSiデバイスである。バッファ層に存在する窒化炭素(CN)の捕獲準位(アクセプタ)の動特性と、空間電荷制限電流が、オン抵抗の変動における強い電圧依存性をもたらしていることを見いだした。この知見を基に、420V〜850Vの高温逆バイアス電圧下のオン抵抗の劣化を完全に抑えることを可能にした。

 University of Notre DameとUniversity of California, San Diego、Cornell Universityの共同研究グループは、トンネルFETのチャンネル材料としてGaN/InN/GaNと遷移金属ジカルコゲナイド(TMD)を比較した結果を報告する(講演番号35.6)。TMDに二セレン化タングステン(WSe2)を、ゲートスタックにアルミナ(Al2O3)絶縁膜を採用したトンネルFETを試作し、極めて低いリーク電流を得た。

セッション35の講演一覧 セッション35の講演一覧(クリックで拡大)
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