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» 2015年12月04日 11時30分 公開

“五つ星”の羽田空港で実証実験がスタート:おもてなしは最先端のユニバーサルデザインで (2/3)

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

プロジェクションマッピングで、混雑緩和

 NTTは、チェックインカウンターが並ぶ一角に、プロジェクションマッピングを用いた巨大な案内サインを設置し、これを人流誘導に用いる。人の流れをビッグデータ解析技術で分析し、案内の内容を動的に変更できることが特徴だ。まずは混雑の緩和を目的とする。例えば、中央出国口に近いチェックインカウンターが混雑し始めたら、「これから、中央出国口は混雑します」「北出国口は、比較的空いています」といった案内を表示するという。

案内の一例案内の一例プロジェクタ プロジェクションマッピングで表示する案内の一例(左、中央)。右はプロジェクタ。1台当たり重さ40kgと軽く、チェックインカウンターの上部に設置しても安全性に問題がないとしている(クリックで拡大)

 NTTは、液晶ディスプレイを使った表示ではなく、プロジェクションマッピングを用いた理由について、「投影面積は、縦2m、横9mほどある。これくらいのエリアに液晶ディスプレイを設置しようとすると、ディスプレイの重さだけで1トン近くなるため、設置場所に補強工事などが必要になってしまう。その点、このプロジェクションマッピングは、偏光フィルムを貼っているだけなので、余計なコストがかかることもなく、投影場所の変更も簡単だ」と説明した。

音量を動的に変更できる音声案内

 トイレやエスカレータ付近の音声案内に適用する予定なのが、NTTの音声明瞭化技術だ。こうした場所では目が不自由な人のために「こちらは男子トイレです」「Watch your step(足元に気を付けてください)」などの音声が流れるが、空港内は周囲の雑音が大きく聞き取りにくいことも多い。

 NTTの音声明瞭化技術は、フライト関連のアナウンスが流れるなど、雑音が大きくなった時にのみ、特定の周波数の音量を上げて、聞き取りやすくする。NTTは「音声案内の内容や言語ごとに、聞き取りやすい周波数というのがある。その周波数の音量のみを上げ、反対に、雑音に埋もれてしまってどう処理しても聞き取れない周波数の音量は下げる。こうした処理をすることで、全体の音量自体は変えずに、聞き取りやすさのみを向上することができる」と説明する。

音声明瞭化技術の概念 音声明瞭化技術の概念。左端の周波数ポイントは、ほぼ雑音に埋もれて聞き取れないため音量を下げている。こうすることで、全体のボリュームは大きくならずに済む(クリックで拡大) 出典:NTT
音声明瞭化技術のデモ。前半の音声は、同技術を適用していないもので、後半(22秒以降)は適用したもの

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