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SiTimeの32kHz発振器、超小型・高精度を実現IoT機器向け、MEMSタイミングソリューション

SiTimeは、32kHz高精度温度補償発振器(Super-TCXO)として、「SiT156x/7x」シリーズを発表した。IoT(モノのインターネット)機器などにおける電池の長時間使用が可能になるという。

» 2016年04月04日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 メガチップスの子会社であるSiTimeは2016年3月、32kHz高精度温度補償発振器(Super-TCXO)として、「SiT156x/7x」シリーズを発表した。基板占有面積が極めて小さい。インシステムオートキャリブレーション機能を搭載した精度の高い製品も用意している。

 新製品は、外形寸法が1.5×0.8×0.6mmのCSPで供給する。基板占有面積は1.2mm2で、既存の水晶デバイスと比較して、85%以上の小型化を実現した。また、Super-TCXOは、同社の「TempFlat MEMS」技術を用いて製造され、−40〜85℃の温度範囲で、±5ppmの高い精度を実現している。これによりIoT(モノのインターネット)/モバイル機器などにおいて、電池の長時間使用が可能になるという。

Super-TCXO「SiT156x/7x」シリーズの外観

 今回発表したSuper-TCXO製品は、「SiT1566」「SiT1568」及び「SiT1576」の3製品である。この中で、SiT1568はインシステムオートキャリブレーション機能を搭載している。この機能によって、システムアセンブリやリフロー、アンダーフィル、オーバーモールドなどで生じるタイミング精度のズレを排除することが可能となった。

SiT156x/7xシリーズの主な特長 出典:SiTime

 産業機器やモバイル機器などの用途で生じる急激な熱変化に対しても、周波数精度を安定的に維持することができるという。この他、水晶デバイスに比べて2倍優れたエージング性能、ウェアラブル機器のオーディオリファレンスクロックにも使用可能なジッター精度、スタートアップ時間が300ミリ秒と短い、などの特長がある。

 大口顧客に対しては、すでに新製品のサンプル出荷を始めている。通常のサンプル出荷と量産出荷は2016年第2四半期(4〜6月)となる予定である。

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