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スピーカーから信号を送信、スマホに情報表示ワイヤレスジャパン/WTP 2016

KDDI研究所は、「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2016」で、可聴音や非可聴音を使って、スマートフォンの画面に避難経路情報などを表示させる技術「サウンドインサイト」のデモ展示を行った。

» 2016年05月30日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 KDDI研究所は、「ワイヤレス・テクノロジー・パーク(WTP)2016」(2016年5月25〜27日、東京ビッグサイト)で、スピーカーなどから聞こえる音声に特殊な信号を重畳して送出し、その信号音(IDを含む音声)を取得したスマートフォンの画面に避難経路情報などを表示させることができる技術「サウンドインサイト」のデモ展示を行った。

 災害時などは防災放送などを用いて、避難を呼びかける緊急アナウンスなどが流される。また、TV受信機やデジタルサイネージ装置などでも映像や音声で緊急情報が発せられる。ところが、場所によってはアナウンスの内容が聞きづらかったり、正しく伝わらなかったりすることがある。

防災スピーカーから聞こえる音声に特殊な信号を重畳して送出、スマートフォンなどに緊急情報などの内容を正しく表示させることができる

サウンドインサイト技術

 サウンドインサイト技術は、ほとんどの人が持ち歩くスマートフォンやタブレット端末を活用して緊急情報などを伝達するシステムだ。災害などが発生した場合には、防災スピーカーやTV放送による音声/映像情報に、避難情報などの信号を新たに付加して送出する。一方、受信側のスマートフォンやタブレット端末は、事前にダウンロードしておいたアプリを起動させ、スピーカーから発せられる信号音を取得する。スマートフォンなどの受信端末は、それぞれの信号音にひも付けられた情報を画面に表示させる。これによって、より正確で、より確実に緊急情報を伝達することができる。

 ブースで行ったデモでは、防災スピーカーで、災害発生のアナウンスが流れた後「ぴろぴろ」という可聴音が聞こえた。この信号音に避難経路情報を表示させるようなIDが含まれているという。「周波数が17kHz以上で、人には聞こえにくい非可聴音でIDを送出することも可能」(説明員)と話す。英語や中国語など多言語表示にも対応しており、デジタルサイネージの利用環境が整備されている空港施設や商業施設などでも有効に活用できるとみている。すでに、いくつかの自治体や競技場、地方テレビ局との実証実験も終えているという。

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