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特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2016年07月19日 13時30分 公開

乳がん検査向けから開発が始まった:“人の目を超える”、UWBを使った3Dセンサー (3/3)

[村尾麻悠子,EE Times Japan]
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手軽に3Dセンサー技術を利用できる開発キット

 Vayyarは、メーカーズや中小企業向けとして、3Dセンサー技術を使ったアプリケーションを開発するための開発キット「Walabot(ワラボット)」を発売した。米国と欧州では、FCC(連邦通信委員会)とCEの認証を取得していて、既に出荷が始まっている。日本では電波法の認証を取得次第、発売される予定で、Familier氏は、数カ月以内には発売できると見込んでいる。

 Walabotは、SoCとトランシーバーなどを搭載した開発ボードと、API(Application Programming Interface)やサンプルコードが含まるSDK(ソフトウェア開発キット)で構成される。開発ボードをPCやスマートフォンなどにUSB(USB 2.0および3.0)で接続すればアプリケーションの開発を始められる。SDKは、WindowsとLinuxに対応している。また、「Raspberry Pi」にも対応している。スマートフォンアプリは、現在はAndroidのみに対応している。

「Walabot」の外観。この中に、記事冒頭に掲載した画像にあるような開発ボードが入っている。日本では電波法の認証を取得次第、発売する予定だ(クリックで拡大)

 開発ボードには、最大24個までアンテナを搭載でき、アンテナの平均出力は−16dBm。アンテナの周波数は、米国向けは3.3GHz〜10.3GHz、欧州向けは6.3GHz〜8.3GHz、日本向けは7.4GHz〜10.0GHzとなっている。開発ボードの消費電力は25μWである。価格は149〜599米ドルで、アンテナの数やソフトウェアレイヤーの違いによって価格が異なる。

Vayyar Imaging ビジネス開発担当ディレクターのOfer Familier氏

 Familier氏は、Walabotを発売した背景について、「ここ何年かのメーカーズムーブメントもあり、“こういうシステムを開発したい”という要望や問い合わせが増えた。当社は人数が少ないので、それら全てに対応することは難しい。そこで、多くのメーカーズや起業家、中小企業に3Dセンサー技術を使ったシステムを簡単に開発してもらえるよう、Walabotを発表した」と語った。

 なお、Familier氏は、同社の3Dセンサー技術を使った際に発生する電磁波の量について、「携帯電話で1回電話をかける時の1000分の1以下。限りなくゼロに近い」と述べている。

 Vayyarは2011年に設立された企業で、現在の従業員は約30人。チェアマン兼CEO(最高経営責任者)のRaviv Melamed氏は、Intelでモバイルワイヤレスグループのゼネラルマネジャーを務めていた。CTO(最高技術責任者)のNaftali Chayat氏は、イスラエル国防軍のエリート技術部門でR&D(技術開発部)部の元チーフエンジニアという肩書を持ち、信号処理、無線通信に関して30年近い経験がある。同社はこれまでに2度の投資ラウンドで合計3400万米ドルの資金を集めた。

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