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特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜
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» 2017年05月31日 11時30分 公開

Over the AI ―― AIの向こう側に(11):おうちにやってくる人工知能 〜 国家や大企業によるAI技術独占時代の終焉 (5/9)

[江端智一,EE Times Japan]

ビッグデータ解析

 ここから、後半になります。

 今回は、AI技術では言うまでもなく、AI技術と無関係な分野であっても、避けては通れない、ビッグデータ解析についてお話したいと思います。

 といっても、ビッグデータの解説記事など、検索すればヤマほど出てきますので、今回は、「週末自宅データ分析」という観点に集中して、論じたいと思います。

 2〜3年前、新聞の第1面にヤマのように登場していた「ビッグデータ」ですが、今や「人工知能」という用語に置き換わった感があります。これが、現在どのような状況にあるのか(「ユビキタス」とか「ロングテール」とか「Web 2.0」とかのように消えてしまったのか)を、調べてみました。

 このように、日本ではピークを越えた感じがありますが、「ビッグデータ」という言葉が消えているとは言えません。また世界的に見れば、“Big Data”の記事が、いまだに増加傾向にあることが分かります。私は、これは「人工知能」技術が「ビッグデータ」と抱き合わせになっているからではないか、と考えています。

 ところで、私はかつて、会社の業務で、数千万行のデータ処理を命じられ、その中から「それがどんなものかは知らんが、売り上げに貢献する傾向(トレンド)を見つけ出せ」という、当時のビッグデータ幻想に狂っていた、典型的なエライ人のムチャな命令で ―― この世の地獄を味わった一人です。

 『ゴミ箱の中にはゴミしか入っておらず、そのゴミ箱が100万個、1億個に増えても、そこに、間違ってもダイヤモンドが入っているわけがない』 ―― この当たり前の事実すら分からなくさせてしまう「技術バズワード」が、私は、いつだって大っ嫌いです。

 そして、私が今回調べた限り、ビッグデータに関する広告や記事の中には、その地獄の中で私が体験した3つの事項(以下に列挙)に対する記載がありませんでした。

 はっきりいって、この事実を、悪意で意図的に隠蔽(いんぺい)しているとしか思えないほどです。

ダイヤのようなトレンドデータは出てこない

 ビッグデータの取り扱いの大半は、小学生の計算ドリルや漢字の書き取り以上に単調で、気が遠くなるほど膨大な作業時間がかかり、そして、多くの場合、その犠牲に見合った成果「ダイヤモンドのようなトレンドデータ」は出てきません。

 もしあなたが「ビッグデータ解析で業績が2倍アップした」とかいう記事を目にしたら、ぜひ、私に紹介してください。私が徹底的に検証します。大抵の場合は、ビッグデータ解析うんぬん以前に、自社の財務や製品計画の定量化(数値化)も行わずに、会社経営を続けてきた、マヌケな会社の話であることが多いです。

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