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» 2018年03月05日 11時30分 公開

EUV、5nm付近でランダム欠陥 imecが報告レジストにも課題が(2/2 ページ)

[Rick Merritt,EE Times]
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レジスト材料にも課題

 また別の問題として、EUV光を照射する際にレジスト材料に何が起こるかがはっきりと分かっていないことがある。McIntyre氏は、「生成される電子の数や、発生する化学物質の種類については、まだ明らかになっていない。物理特性を完全に理解できるようになる日も近いため、さらなる実験を進めているところだ。研究グループはこれまでに、約350通りのレジストおよびプロセスステップの組み合わせについて、試験を行ってきた」と述べている。

 GLOBALFOUNDRIESのリサーチ担当バイスプレジデントであるGeorge Gomba氏は、別の基調講演の中で、楽観的ながらも慎重な評価をしている。同氏は、「約30年間にわたるEUV開発の歴史を振り返ってみると、非常に難しい取り組みだったといえる。この先も、さらなる困難が待ち受けているだろう」と語った。

GLOBALFOUNDRIESは、EUV導入の時期およびプロセスについて情報を共有した 出典:GLOBALFOUNDRIES(クリックで拡大)

 Gomba氏は、「ASMLの既存のEUV装置『NXE:3400』は、われわれが求めているロードマップ状況に即していない部分がある。このため、7nmプロセスにもまだ不明瞭な点が残っている。このまま生産性や可用性の向上を実現できなければ、最もハイエンドで先進的なプロセッサにしかEUVリソグラフィーを適用できなくなるだろう」と述べる。

 同氏は、「EUVマスクがペリクル(保護膜)で覆われる前に検査を行う、ABI(Actinic Blank Inspetion)検査装置についても、さらなる取り組みが必要だ」と指摘する。「EUVを最大限に活用するためには、現在まだ開発段階にある光化学検査システムが必要になる。恐らく、現在利用可能な電子ビームマスク検査システムを補完することになるだろう」(同氏)

 Borodovsky氏はインタビューの中で、「5nmプロセスの欠陥を生じさせる他の要因の1つとして、現在EUVで使われているレジスト材料の均一性が欠けるという点が挙げられる。また、現在EUV装置で使われている位相シフトマスクは非常に複雑で、最終的なコストが既存の液浸マスクの8倍にまで増大する恐れがあるため、電子ビーム直接描画装置の開発も手掛けているところだ」と述べている。

 Lam Researchの創設者であるDavid Lam氏が設立したMultibeamは最近、自社の電子ビーム技術開発向けとして、政府から3500万米ドルの資金提供を受けている。同氏は、「今後2年半の間に、ニッチ用途向けの商用システムを開発したいと考えている。しかし、量産に適したシステムの実現には、まだかなりの時間がかかりそうだ」と述べている。

【翻訳:滝本麻貴、田中留美、編集:EE Times Japana】

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