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» 2018年03月23日 13時30分 公開

Uber車の死亡事故、自動運転開発の“代償”なのか事故直前の映像を警察が公開(3/3 ページ)

[Junko Yoshida,EE Times]
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安全性への認識が欠けていた?

 フランス・パリに拠点を置くAutoKabのCPO(最高製品責任者)を務めるCarlos Holguin氏は、「現行の道路規則では、自動運転車向けに完璧な安全性を確保することは難しいのではないか。安全性とは結局のところ、速度と危険性との間の妥協点を見いだすことにある」と指摘する。

 同氏は、「今回問うべき問題点は、Uberやソフトウェアメーカー、アリゾナ州政府、アリゾナ州知事が、安全性に対する認識に欠けていたということの他、市民を実験台として利用することに執着しすぎたという点ではないだろうか。Uberだけに限らず、皆で一歩引くことにより、自動運転車に搭載されたソフトウェアが正確に機能しているかどうかを検討すべきだ」と主張する。

第三者機関による安全性試験の必要性

 多くの技術者は、あらゆるセンサーを搭載することで、人間が運転する自動車よりも安全な自動運転車を実現できると主張する。だが、第三者機関による厳格な安全性試験を行うことなく、なぜ“安全”だと言い張れるのだろうか。

 自動運転車の規制については、シリコンバレーのハイテク企業も、デトロイトの伝統的な自動車メーカーも、十分に議論できる準備が整っていない。これまでのところ、公的機関や政府は、自動運転車の安全性を民間企業に任せきりにしている面があった。さらに消費者も、安全性については自動車メーカーの言葉を信頼しているのが一般的だ。「FacebookやTwitterは基本的にプライバシーが守られている」と思っているのと同じような感覚だろう。

 Holguin氏は、第三者機関による自動運転車のテストは、絶対に必要だと述べる。同氏は「航空輸送業界が始まったばかりの1920年代ではあるまいし、われわれは何世紀にもわたって交通安全を実践してきたという歴史がある」と主張し、「つまり、『自動運転車は新しい技術だから、時に致命的な事故を起こし得る』という主張は、交通面で実践されてきたベストプラクティスを実装していない言い訳としては、成り立たないのである」と続けた。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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