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折り曲げられるArduinoも誕生、“FHE”の可能性柔と剛の特長を併せ持つ(2/2 ページ)

» 2018年04月10日 15時30分 公開
[松本貴志EE Times Japan]
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海外の研究動向

沢田信之氏

 これらFHEの特長を生かし、従来のシリコン半導体では困難だった電子回路の活用や新領域への参入を目指して、グローバルで研究が進められているという。

 SEMIジャパンカスタマー統括/ビジネスデベロップメントの沢田信之氏は「アメリカでは、半導体に代わる新しいモノづくりの復権を目指し複数のプロジェクトが動いている中、FHEもその1つとして採択された。米国国防総省は7500万米ドルを投資し、それに触発された民間からも9600万米ドルの出資がなされた」と説明した。この出資金を用いて、米国サンノゼにFHE専用のオープンラボ「NextFlex」が設立された。

FHEを研究する主な研究拠点(クリックで拡大)

 NextFlexでは、衣服やヘルメットに着用可能なバイオメディカルセンシングやソフトロボティクスなどといった分野で新たなモノづくりに注力しているとする。また、NextFlexではArduinoのFHE版である「Flexible Arduino」を開発したと紹介し、折り曲げ可能で耐環境性を持つIoT(モノのインターネット)エッジデバイスの到来も近いとした。

NextFlexで研究が行われているテーマ(クリックで拡大)

 同イベントでは、NextFlexも含め世界のFHE研究機関による講演をラインアップする。また、FHE以外のトピックとしては、IoTのビジネス利活用に関する講演や、MEMSセンサーに関する講演も用意されている。

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