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CEVA、エッジ向け深層学習推論プロセッサIPを発表演算性能は2〜12.5TOPS

CEVAは、最高12.5TOPS(Trillion Operations Per Second)の演算性能を実現したAI(人工知能)プロセッサIP(Intellectual Property)である「NeuPro」ファミリー4製品を発表した。エッジでの深層学習推論用途に特化した製品である。

» 2018年04月16日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 CEVAは2018年4月、エッジでの深層学習推論用途に特化したAI(人工知能)プロセッサIP(Intellectual Property)である「NeuPro」ファミリーを発表した。ハイエンド製品は最高12.5TOPS(Trillion Operations Per Second)の処理能力を持つ。

コスト効率の高いAIプラットフォームを提供

 NeuProファミリーは、主に「NeuProエンジン」と「NeuProビジュアルプロセッシングユニット(VPU)」のブロックからなる。NeuProエンジンは、ニューラルネットワークのレイヤーとして畳み込み層、全結合層、プーリング層、アクティベーション層をハードワイヤードで実装した。NeuPro VPUは、コスト効率の高いベクトルDSPで、畳み込みネットワークライブラリーの「CDNN」を実行し、AIワークロードをソフトウェアベースでサポートする。

NeuProファミリーの回路ブロックイメージ 出典:CEVA

 NeuProファミリーは、内蔵するMAC(積和演算)ユニット数によって4製品を用意した。最小構成の「NP500」は、IoT(モノのインターネット)機器やウェアラブル機器、カメラ機器などの用途を対象としたもので、512のMACユニットを搭載している。その演算性能は2TOPSである。

 「NP1000」は、1024MACユニットを搭載した。中級スマホやADAS(先進運転支援システム)、AR(拡張現実)/VR(仮想現実)用ヘッドセットなどの用途に向ける。「NP2000」は、2048のMACユニットを内蔵している。ハイエンドのスマホやロボット、ドローンなどの用途を対象とした製品。ハイエンド製品の「NP4000」は、エンタープライズ分野の監視カメラや自動運転などにおけるAI処理をターゲットにしたもので、4096のMACユニットを内蔵した。

 NeuProファミリーは、ハードウェアエンジンとソフトウェアを組み合わせることで、消費電力と性能、チップサイズの最適化を可能にしたアーキテクチャである。このため、顔認証やオブジェクト分類、自然言語処理、リアルタイム翻訳など、さまざまな用途に応じてコスト効率の高いAIソリューションを実現することができるという。

 NeuProファミリーは既に、限定顧客へのライセンス提供を開始。一般顧客に対しては2018年第3四半期(2018年7〜9月)より提供を始める予定である。

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