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» 2019年03月07日 13時30分 公開

Dialogの「SmartBond」:「Cortex-M33」を採用した無線SoC、Bluetooth 5.1に対応

Dialog Semiconductorは、組み込み技術の国際展示会「embedded world 2019」で、Bluetooth Low Energy(BLE)向けワイヤレスコントローラーSoC(System on Chip)「SmartBond」の新製品として、Bluetooth 5.1に対応した「SmartBond DA1469x(以下、DA1469x)」を発表した。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 Dialog Semiconductorは、組み込み技術の国際展示会「embedded world 2019」(2019年2月26〜28日、ドイツ・ニュルンベルク)で、Bluetooth Low Energy(BLE)向けワイヤレスコントローラーSoC(System on Chip)「SmartBond」の新製品として、Bluetooth 5.1に対応した「SmartBond DA1469x(以下、DA1469x)」を発表した。

 DA1469xは、Armの「Cortex-M33」コアと「Cortex-M0+」コアの他、マイクロDSP、モデム、メモリ、各種インタフェースなどを1チップに収めたSoCである。Bluetooth 5.1は2019年1月に発表されたばかりで、方向検知の機能が追加されている(関連記事:「Bluetooth、センチメートル精度の測位も可能に」)。

「Cortex-M33」を採用

Dialog SemiconductorのErik Peters氏

 DA1469xの特長は大きく2つある。一つは、Cortex-M33を採用している点だ。Cortex-M33は、Armの命令セット「Armv8-M」を実装したIP(Intellectual Property)で、IoT(モノのインターネット)用途向けに、セキュリティ機能を統合している。Dialog SemiconductorでInternational Product Marketing Managerを務めるErik Peters氏は、「Cortex-M33は『Cortex-M4』よりも効率がよく、性能も高い。DA1469xはワイヤレスコントローラーICとしてCortex-M33を採用した世界初の製品だ」と述べている。

 もう一つがマルチコアという点だ。既存のSmartBondには、Cortex-M0コアしか搭載されていない。DA1469xは、Cortex-M33コアを追加し、マルチコア化したSmartBondの最初のファミリーとなる。

 Peters氏は「IoTなど既存のワイヤレスアプリケーションの多くは、センサーでデータを収集し、それを処理して、クラウドやスマートフォンなどに無線送信するというものだ。そこでDA1469xファミリーでは、センサー、処理、送信という3つの過程それぞれのタスクを割り振るために、マルチコア化した」と説明する。

 センサーの部分では、超低消費電力のマイクロDSPによってセンサーデータを収集し、メモリに一時的に保存しておく。それらのデータを処理するアプリケーションプロセッサとしての役割はCortex-M33が担う。Bluetooth Low Energy送信を行うMACには、Cortex-M0+が搭載されている。MACはソフトウェアによる設定が可能で、Bluetooth 5.1以降に対しても、ソフトウェアをアップグレードするだけで、チップを変更せずに最新のBluetooth規格に対応できるようになる。

DA1469xのブロック図 出典:Dialog Semiconductor(クリックで拡大)

 Peters氏は「当社はBluetooth SIG(Special Interest Group)のメンバーなので、規格については2世代先の情報まで手に入る。常に最新のBluetooth規格に対応できるようにしていく」と語った。

 さらに、DA1469xには、Dialog Semiconductorが設計したパワーマネジメントユニットが集積されていて、それぞれのプロセッサコアを必要な時にだけ駆動するよう、細かく制御する。外付けのPMIC(パワーマネジメントIC)を追加する必要がないので、基板面積とコストを低減することが可能だ。

さまざまな機能を1チップに統合していることで、BOMコストを低減できる 出典:Dialog Semiconductor(クリックで拡大)

 DA1469xファミリーは、55nmのCMOS/ミックスドシグナルプロセスで製造される。既に量産を開始していて、SDK(ソフトウェア開発キット)やハードウェア開発キットなども入手可能だ。

 Peters氏によれば、DA1469xは、車載への展開も予定しているという。車載バージョンは動作温度範囲が105℃までとなる。2019年第4四半期の提供開始を目指している。

左=ブースでは、「DA1469x」のデモを展示していた。写真左側はゲートウェイをイメージしたデモ用基板で、アンテナを最大4つまで搭載できる。右側はスマートフォンなどをイメージしたデモ用基板。どちらもデモ用に社内で開発した基板だが、Peters氏は、要望があれば、こうした基板を評価キットとして提供することも考えているという/右=方向検知をしている様子(クリックで拡大)

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