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» 2019年04月09日 11時30分 公開

大山聡の業界スコープ(16):5Gが開花する「令和」時代、日本の“IoT維新”に期待 (1/2)

2019年4月1日、「平成」の次の元号が「令和」に決定したと発表され、2019年5月1日から「令和」時代がスタートする。半導体/エレクトロニクス業界に身を置く筆者としては、令和時代は5G(第5世代移動通信)が普及し始めるタイミングであり、これによってわれわれの生活に大きな変化が起こり得る時代になるのではではないか、という気がしている。

[大山聡(グロスバーグ),EE Times Japan]
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 2019年4月1日、「平成」の次の元号が「令和」に決定したと発表され、2019年5月1日から「令和」時代がスタートする。半導体/エレクトロニクス業界に身を置く筆者としては、令和時代は5G(第5世代移動通信)が普及し始めるタイミングであり、これによってわれわれの生活に大きな変化が起こり得る時代になるのではないか、という気がしている。やや「こじつけ」の感が否めないが、今回は新元号が発表された直後の寄稿であり、どうしてもこの話題を取り入れたかったので、こんな書き出しになってしまった。

1Gから5Gへ―移動体通信の歴史

 さて、移動体通信の歴史は1G(第1世代移動通信)から始まっているわけだが、携帯電話機が登場したのは1987年で、普及し始めたのはそれよりずっと後になってからである。「平成」が新しい元号として発表された30年前、記者会見に出席していたメディアの記者たちは、情報伝達のために先を争って公衆電話に飛びついていたらしい。仮に1G対応の携帯電話機を持っている記者がいたらさぞかし目立っていたことだろう。

 1993年になると、デジタル通信(=2G)のサービスが開始され、データ通信が可能となった。モバイル専用のWebサイトが開かれるようになり、携帯電話機でのアクセスが行われるようになった。通信速度は現在のスマホの5000分の1程度しかなく、まだまだ制限の多い時代ではあったが、モバイル端末によるインターネットの閲覧が普及するきっかけとなった。

 3Gは最初から国際ローミングを念頭に置いたため、世界各国の規格の統一化が図られたが、各国から提出された案を1つに絞りきることができなかった。日本では2001年からサービスが開始されたが、国内で使っている端末を海外出張先でも使えることを期待していたユーザーにとっては、やや残念な結果ではあった。

 4Gは日本では2012年からサービスが開始された。動画の通信も可能となり、端末としてはスマホへの期待が一気に高まった。世界市場におけるスマホの出荷台数が従来の携帯電話機を超えたのも2012年からであり、それ以降は4Gとスマホが一緒に普及した、といって良いだろう。

 そして5Gの登場である。日本では今年(2019年)からサービスが開始される予定だが、4Gに比べてこれだけの優れた点がある。

  1. 高速で大容量 
    • 4Gの通信速度50M〜1Gビット/秒(bps)に対して、5Gは10〜20Gbpsである。4K/8Kといった高画質な映像配信が可能になる。
  2. 超低遅延で高信頼
    • 送受信を繰り返すことで生まれる遅延が少なくなる。4Gでは10ミリ秒ほどの遅延があったが、5Gでは1ミリ秒ほどに遅延が短縮される。自動運転システムのサポートや、ロボットの遠隔操作などに応用できる。
  3. 同時接続できる端末数の増加
    • 現在はスマホやPCの端末の主役だが、IoTが普及すればカメラやセンサーなどのさまざまなデバイスも接続されるようになる。5Gは接続できる機器の数を1つの基地局で100倍に対応できる。
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