メディア
連載
» 2019年07月08日 10時30分 公開

福田昭のストレージ通信(154):ハードディスク業界の国内最大イベント、2019年は7月末に開催(前編)

2019年7月25〜26日に東京都内で開催される「国際ディスクフォーラム」の開催プログラムが決定した。前後編に分けて、プログラムの内容を紹介していく。

[福田昭,EE Times Japan]

HDDの技術と産業、市場を一望できる唯一のイベント

 今回からは、次世代メモリのシリーズをいったん休止し、ハードディスク(HDD)業界におけるイベントを前後編でご紹介する。ハードディスク関連産業に関する業界団体IDEMA JAPAN(日本HDD協会)は毎年、ハードディスクの産業と技術に関する講演会「国際ディスクフォーラム」を開催してきた。このほど、今年(2019年)の開催プログラムが決定した。

 開催期間は2019年7月25〜26日の2日間、会場は、東京都大田区の大田区産業プラザ4階コンベンションホール(京浜急行電鉄の京急蒲田駅ホームから徒歩約7分)である。開催期間は前回(2018年)が1日間だったが、今回は2日間に伸びた。前々回(2017年)以前は2日間の開催が通例だったので、元に戻ったともいえる。会場の大田区産業プラザは前回(2018年)と同じであり、近年はずっと同じ会場が使われてきた。

 「国際ディスクフォーラム」はHDDの技術と産業、市場の動向を一気に把握できる、国内唯一のイベントだといえる。2日間にわたって国内のキーパーソンによる講演はもちろんのこと、海外からキーパーソンが来日しての講演がある。例えば二大HDDサプライヤーのSeagate TechnologyとWestern Digitalの幹部がストレージの動向を解説する。また市場調査会社のアナリストのよる分析、人工知能(AI)や防犯カメラといった応用分野からの講演も予定している。

初日はストレージ市場の動向に関する講演が主体

 2日間の講演会はおおむね、初日がHDDを含めたストレージの製品と市場に関する講演、2日目がストレージの技術と応用に関する講演となっている(例外もある)。講演に使われる言語は英語あるいは日本語で、いずれも通訳はつかない。通訳が無いという点では、いささかハードルが高いかもしれない。

 初日は主催者によるあいさつの後、大手HDDサプライヤーのSeagate TechnologyでProduct Development Vice Presidentを務めるChristopher Woldemar氏が、「Data growth, gravity and governance in the emerging edge / iot datasphere(次世代のエッジ/IoTのデータ環境における、データの成長と重み付け、制御)」と題して講演する。エッジ/IoTが扱うデータ量が増大するなか、各データを重み付けし、どのティアーに置くかが極めて重要になるとする。

 続いて大手PC周辺機器ベンダーのアイ・オー・データ機器で代表取締役会長を務める細野昭雄氏が、「コンシューマ分野におけるストレージメディアの変遷とデータ利活用、データアーカイブの今後」と題して講演する。技術革新が進む中で、真にユーザーが求める製品やサービスはどのようなものかを検討する。

国際ディスクフォーラムのプログラム概要(7月25日) (クリックで拡大)

 昼食休憩を挟んで午後はまず、市場調査会社のIDC(International Data Corporation)でResearch Vice Presidentを務めるJohn Rydning氏が、「The Evolving Enterprise Memory / Storage Hierarchy at the Core and Edge(コアとエッジにおけるエンタープライズ用メモリ/ストレージ階層の進化)」と題して講演する。エンタープライズ用メモリ/ストレージ階層の最近の動向を解説するとともに、5年先の進化を予測する。

 続いて市場調査会社のふじわらロスチャイルドリミテッドでエグゼクティブディレクターを務める松本郁夫氏が、「ビッグデータとともに拡大する光ディスクアーカイブ」と題して講演する。アーカイブ用光ディスクシステムの市場動向と記憶密度の向上を展望する。

 それから休憩を挟んで、市場調査会社のTRENDFOCUSでVice Presidentを務めるJohn Chen氏が、「Cyclicality of Cloud Storage Deployment on Enterprise HDD and SSD Demand(エンタープライズ用HDD/SSDの需要とクラウドストレージ導入のサイクル)」と題して講演する。急激に総記憶容量が拡大してきたクラウド向けストレージだが、年度あるいは四半期ごとに見た総記憶容量はここにきて周期的な変動を描くようになってきた。総記憶容量を変動させる要因を分析する。

 続いて大手HDDベンダーであるWestern Digitalの日本法人ウエスタンデジタルジャパンでジャパン セールス エンタープライズセールス ディレクターを務める首藤憲治氏が、「ウエスタンデジタルの考えるこれからのデータ管理手法」と題して講演する。ユーザーサイトのデータをコピーしてクラウドやデータセンターなどに格納する現在のデータ管理手法では、ユーザーサイトとクラウドやデータセンターなどの距離が、近い将来には無視できない問題となってくる。その解決手法を探る。

 そして細野昭雄氏を除いた当日の講演者全員が参加する、パネル討論会が予定されている。例年、聴講者から事前に質問を募っており、2019年も事前に募った質問に対して講演者が回答していくと思われる。またパネル討論会の後には懇親会が予定されている。懇親会の会場は講演会場の隣室となる。

 ここまでが初日のプログラムである。2日目のプログラムについては、後編でご紹介したい。

後編に続く

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバー一覧

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.