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» 2019年07月29日 11時30分 公開

福田昭のデバイス通信(194) 2019年度版実装技術ロードマップ(5):IoT用無線モジュール技術と仮想・拡張現実感技術 (1/2)

前回に続き、第2章のテーマ「情報通信」の後半部分を紹介する。今回のキーワードは、LPWA(Low Power Wide Area)無線ネットワークと、現実空間と仮想空間を融合させるクロスリアリティーだ。

[福田昭,EE Times Japan]

センシング機能を備えた小型IoTモジュールの無線技術

 電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第5回である。前回はロードマップ第2章の「注目される市場と電子機器群」から、最初の大テーマである「情報通信」の前半部分をご紹介した。今回は同じく「情報通信」より、後半部分の概要をご報告する。

完成報告会のプログラム。プログラムで3番目の「注目される市場と電子機器群【情報通信】」の後半部分を今回は主にご報告する。出典:JEITA(クリックで拡大)
第2章第2節「情報通信」の目次。「2.2.1 情報通信概要」、「2.2.3 IoTセンサ無線モジュール」、「2.2.5 VR/AR/MR」の概要を、前回と今回で説明している。出典:JEITA(クリックで拡大)

 前回の後半で報告したように、小型のセンサー端末と無線通信機能を一体化した「IoTセンサ無線モジュール」は、無線通信機能に独自の性能を要求する。まず、無線でやりとりするデータ量があまり多くないので、通信速度は低速で構わない。そして小型の電池によって数年間は動作を維持できるだけの、非常に低い消費電力を求める。また数多くのモジュールを配置することから、できるだけコストは低いことが望ましい。さらに、単位面積当たりあるいは単位空間当たりのモジュール配置数を少なくするため、通信距離はなるべく長くしたい。

 このような要求を満たす無線通信技術として、「LPWA(Low Power Wide Area)」通信に期待がかかっている。LPWAには数多くの規格が存在する。代表的な通信規格には、「Sigfox」「LoRa(Long Range)」「Ingenu」「NB-IoT(Narrow Band-Internet of Things)」「LTE-M(LTE Cat. M1)」などがある。既に国内外で、導入が始まっている。

さまざまな無線通信規格と、通信速度(帯域)および通信距離の関係。LPWA通信は右下(長距離・狭帯域)に位置する。出典:情報通信ネットワーク産業協会「技術ナビゲーション2017」(2017年4月19日発行) (クリックで拡大)
IoT向け通信技術とその応用分野。第5世代携帯電話システム(5G)は右上、LPWAは左下に位置する。出典:情報通信ネットワーク産業協会「技術ナビゲーション2017」(2017年4月19日発行) (クリックで拡大)
海外におけるLPWAの活用事例。出典:総務省「LPWAに関する無線システムの動向について」(2018年3月7日付け公表資料) (クリックで拡大)
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