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» 2019年09月04日 11時30分 公開

福田昭のデバイス通信(198) 2019年度版実装技術ロードマップ(9):未来のモビリティーを支える自動運転システム (1/2)

前回に続き、ロードマップ第2章「注目される市場と電子機器群」から、3番目の大テーマである「モビリティー」の概要を説明する。今回は、特に「レベル3」の自動運転を提供するECU(電子制御ユニット)と、それに搭載される半導体チップに焦点を当てたい。

[福田昭,EE Times Japan]

自動運転システムの概要と最新技術を紹介

 電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第9回である。前回より、ロードマップ第2章の「注目される市場と電子機器群」から、3番目の大テーマである「モビリティー」の概要をご説明している。

完成報告会のプログラム。プログラムで5番目の「注目される市場と電子機器群【モビリティー】」を前回からご報告している。出典:JEITA(クリックで拡大)

 ロードマップ本体では第2章第4節に当たる「モビリティー」は、以下の6項で構成される。「2.4.1 はじめに」「2.4.2 自動運転化」「2.4.3 コネクティッド化」「2.4.4 電動化」「2.4.5 エンジンルーム外に搭載される電子機器ユニット」「2.4.6 エンジンルーム内に搭載される電子機器ユニット」、である。前回は、「2.4.1 はじめに」に相当する部分の概要を報告した。今回は、「2.4.2 自動運転化」に相当する部分の概要を説明する。

第2章第4節「モビリティー」の目次(完成報告会の講演スライド)。「2.4.1 はじめに」から「2.4.6 エンジンルーム内に搭載される電子機器ユニット」までの6つの項目によって構成される。今回は「2.4.2 自動運転化」の概要を説明する。出典:JEITA(クリックで拡大)

自動運転のレベルと実用化の時期

 2019年版の実装技術ロードマップは、首相官邸のIT総合戦略本部が2018年6月に発行した「官民ITS構想・ロードマップ 2018」を引用しながら、自動運転のレベルと実用化の時期を紹介している。自動運転のレベルには低い水準の「レベル0」から最高水準の「レベル5」までの6段階がある。

 「レベル0」は運転の操作を全て人間が実行する、自動運転技術が全く組み込まれていないレベルを指すので、実際には「レベル1」〜「レベル5」の5段階が、自動運転のレベル(水準)だといえる。そして「レベル1」と「レベル2」は運転者が自動車の挙動を監視する低めの水準であり、「レベル3」から「レベル5」ではシステムが自動車の挙動を監視する高度な水準に達する。

自動運転レベルの定義。出典:首相官邸・IT総合戦略本部「官民ITS構想・ロードマップ 2018」(2018年6月) (クリックで拡大)

 実用化が期待される時期については、自家用自動車と移動サービス(バス)、物流サービス(トラック)に分けて記述した。具体的には、高速道路での自動運転が可能な自家用自動車(準自動パイロット、レベル2)が2020年、高速道路での完全自動運転(レベル4)が可能な自家用自動車が2025年(日本政府の努力目標)、限定区域(過疎地域など)での無人運転移動サービス(レベル4)が2020年、高速道路でのトラックの後続車有人隊列走行(レベル2)が2021年、高速道路でのトラックの完全自動運転が2025年以降(日本政府の努力目標)、などとなっている。

自動運転システムのレベルと、サービスの実用化が期待される時期。出典:首相官邸・IT総合戦略本部「官民ITS構想・ロードマップ 2018」(2018年6月) (クリックで拡大)
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