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» 2019年11月07日 10時30分 公開

Armも一部の提供を許可:Huawei、英国の5G市場参入が可能になる見込み

現在の中国にとって、英国は、少なくとも2つの点に関して好ましい場所のようだ。1つ目は、Armが認めているように、英国で開発されたアーキテクチャの一部が現行の米国による輸出規制の範囲から外れていることだ。2つ目は、2019年10月の報道によれば、英国がHuaweiに、5G(第5世代移動通信)ネットワーク向けの“議論を引き起こさない部品”の供給を許可する見込みであることだ。

[Nitin Dahad,EE Times Japan]

 現在の中国にとって、英国は、少なくとも2つの点に関して好ましい場所のようだ。1つ目は、Armが認めているように、英国で開発されたアーキテクチャの一部が現行の米国による輸出規制の範囲から外れていることだ。2つ目は、2019年10月の報道によれば、英国がHuaweiに、5G(第5世代移動通信)ネットワーク向けの“議論を引き起こさない部品”の供給を許可する見込みであることだ。

 米国EE Timesは、「Huaweiを手放せなかったArm」で、Arm、Arm Chinaおよび、HiSilicon(Huaweiの半導体部門)の重役らが中国・深センで秘密裏に会談したことを伝えた。その時点で、Huaweiにとって事態が好転しつつある兆しは明らかにあった。会談の目的は、3社が引き続き協力関係にあることを示すことで、中国メディアや同国のエレクトロニクス業界を安心させることだった。

 現行のガイドラインにおいては、Armは、米国商務省から輸出許可を得なければ、あるいはIP(Intellectual Property)が米国由来のものではないと判断されない限り、HiSiliconに対して米国由来のIPをライセンス供与することは一切できない。

 Armは包括的な見直しの後、アーキテクチャ「Armv8-A」とその次世代アーキテクチャについては英国由来のものだと判断したようだ。Armの広報担当者はEE Timesに対し、Armがそれらの特定のアーキテクチャに関してはHiSiliconにサポートを提供できることを認めた。この広報担当者は「Armは既に米国の所轄省庁にこの判断を伝えてある。当社はHuaweiならびにその子会社であるHiSiliconへのライセンス供与に関して、引き続き米国商務省のガイドラインを準拠していく方針である」と述べた。

Huaweiの代替技術がない

 一方、英国のSunday Timesは、Boris Johnson英首相が、制限付きでHuaweiによる英国の5G市場参入を認める見込みだと報じた。Sunday Timesによれば、その理由として、「欧米諸国にはHuaweiの代替となる優れた技術がない」ことを挙げている。つまり、Huaweiの技術を利用しなければ、欧米諸国は5Gで後れを取ってしまう可能性があるとする。Sunday Timesは、ある政府高官の言葉を引用し、「代替技術がないために、イエスと言う他はないというのが現実だ。欧米諸国は、5G領域でHuaweiにほぼ独占状態を許してしまうという、取り返しのつかないことをした」と述べた。

 2019年始め、英国議会の科学および技術委員会で議長を務める貴族のNorman Lamb氏は、「5Gの利点は明らかであり、既存ならびに将来のネットワークからHuaweiを排除することは、多大な遅れを引き起こす可能性がある」と述べた。以前EE Timesが報道したように、問題は技術よりも倫理や政治を巡るものだった。Lamb氏は、「通信ネットワーク向けのサプライチェーンはグローバルかつ複雑になっている。そのため、Huaweiの通信機器を導入禁止にしたとしても、中国の影響を完全に取り除くことはできないだろう」と語った。同氏は、「Huaweiは、地政学的な理由だけで英国の5G市場から完全に除外されるべきではない」と結んだ。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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