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特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜

デアゴスティーニでラズパイ使ったIoT、エッジAIも!?「本気で学ぶIoT」(2/2 ページ)

» 2020年01月17日 11時30分 公開
[永山準EE Times Japan]
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「IoTとは何か」から詳細に解説。コピペしていくだけでも完成

 今回、筆者が実際に1、2カ月目の内容を体験してみた。

1、2カ月分のキットの中身※ここに小冊子、シェルコマンドチートシートも入る(クリックで拡大)

 1カ月目の内容は、開発環境の用意やRaspberry Piの起動、設定まで。手元に届くのはRaspberry Pi Zero WHや、詳細説明が書かれた小冊子のほか、microSDカード、microUSB電源アダプター、miniHDMI-HDMI変換ケーブル、USB-microUSB変換アダプター、シェルコマンドチートシート、高強度ケース。別途、PC(Windows10/macOS/Linux)と2.4GHzのWi-Fi環境、そしてHDMI端子のあるディスプレイやHDMIケーブル、USBキーボードが必要となる。

 オンラインテキストは、「IoTの定義」といった内容から始まり、開発/運用スタイルについての説明やその準備、そして公式OS「Raspbian」、Pythonのセットアップなどについて説明。ダウンロードサイトのリンクはもちろん手順やコードまで詳しく記載されており、プログラミング/電子工作ともに経験がない筆者でもスムーズに進めることができた。

「本気で学ぶIoT」。1カ月目をセッティングした様子(クリックで拡大)

 2カ月目にはEnviro pHATが届き、実際に温度、気圧、光量などのデータをセンシングしてグラフ化する作業を行う。「Enviro pHATとは何か」から始まり、搭載しているセンサーやそれぞれが使用しているピンなどの情報を含めて説明している。

 その後は、実際にPython3を用いた制御に入る。まずは対話モードを試したあと、「スクリプトを作る」「Webページを作る」クラウド可視化サービスを利用して「可視化する」と発展。さらに管理のためのクラウドサービスの設定や、自動的な起動、エラー処理などの「継続的動作」のためのプログラミングなどまで進む。ここでも、順を追った説明はもちろん、それぞれ必要なスクリプトも既に用意されている。

テキストの一部。必要なスクリプトが記載されている※写真は一部加工している(クリックで拡大)

 このように1、2カ月は「初めてラズパイを手にする人」でも記載されている通りに進めていけば一通りこなすことができる内容となっていた。Pythonの基礎などについては参考文献の紹介もされているので、並行して学習していけば確実に身に付けていけるだろう。

左=用意されていたスクリプトでWebページを構築。気温、気圧、明度、光の色成分のデータを表示した/右=こちらはクラウド可視化サービスによってグラフ化した内容(クリックで拡大)

 初心者以外にとっては、ここまでは退屈な内容かもしれない。ただ、「まずはやってみる」という取り組みやすさを重視した形を維持しつつ、4カ月目からはカメラモジュールやスピーカーと組み合わせ、エッジAIを用いたIoTシステムを実際に作成することになる。さらに応用編(Raspberry Pi 3B̟+を使用する)からは、ニューラルネットワークの動かし方の実践、AIモデル構築の学習まで及び、最終的にはUIなども含めた『オリジナルのIoTシステム』を作り上げることをゴールとしており、スキルアップ目的としても意義はあるだろう。

 講座の申込みは2020年1月31日まで。価格は基礎編〜応用編まで一括払いの場合43万5100円(税抜き)。デアゴスティーニ・ジャパンのWebサイトで受け付けている。

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