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» 2020年01月31日 09時30分 公開

トランスレスも実現、村田製作所:10cm〜長距離まで1つで計測できる超音波センサー

村田製作所は「オートモーティブ ワールド2020」(2020年1月15〜17日、東京ビッグサイト)で、独自の技術で残響振動の影響を抑え、10cmの近距離検知を実現した送受分離型超音波センサーモジュールを展示した。2023年ごろの量産化を目指している。

[永山準,EE Times Japan]

 村田製作所は「オートモーティブ ワールド2020」(2020年1月15〜17日、東京ビッグサイト)で、独自の技術で残響振動の影響を抑え、10cmの近距離検知を実現した送受分離型超音波センサーモジュールを展示した。2023年ごろの量産化を目指している。

送受分離型超音波センサー(左)とモジュール(右)(クリックで拡大)

ムラタの積層技術で「トランスレス」も実現

 従来品の超音波センサーは、音波を発生させた後に残響振動の影響によって一定時間反射波を受信することができないことから約30cmまでの測定が不可能だったという。そこで同社は、自身の残響振動を反転しフィードバック、強制的に残響振動を抑える独自の「アクティブダンピング技術」を活用。これによって10cm先のセンシングも可能になったとしている。

 さらに、従来であれば12〜24V電源が基本になっている自動車に搭載する場合、昇圧トランスが必要になるが、同社のコア技術である「積層技術」によって圧電素子を多層化、低電圧入力での高温圧出力および高受信感度を可能とした。トランスが不要となったことで、従来品と比較して最大30%のモジュールの低背化も実現。「作業的なコストの削減、バンパー裏の省スペース化に貢献する」としている。

 ブースではこの超音波センサーモジュールを用いたデモを実施。定常の状態では3〜5mの長距離を計測しており、デモ機のボタンを押すとセンサーから10cmの距離にフラップが移動、その距離を計測する様子が紹介されていた。同社の説明担当者は、「10cmレベルのセンシングが可能になったことで、将来的には狭いスペースへの自動駐車などにも活用できるだろう」と話していた。

左=デモ機。白い本体上部に超音波センサーが搭載されており、右にあるボタンを押すと、10cmの距離にフラップが移動した/右=距離測定結果を表示したモニター。センサーの出力波形と実測距離が表示されている(クルマのイラストはイメージ)

 このほかにも同社ブースでは、加速度センサーや、ジャイロセンサーと3軸加速度センサーを一体化したジャイロコンボセンサーに関するデモなどが展示されていた。

左=加速度センサーについては、ラジコンカーを用いた傾斜検知デモを実施。ラジコンカーに搭載した加速度センサーが傾斜を検知した場合にモーターの出力を高め坂を登りきる、といった動作をしていた/右=ジャイロコンボセンサーについては、同社のSCC2000シリーズを3つ搭載した6DoF(6自由度) 慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)モジュール(評価用)を紹介。このモジュールを用い、実際にドイツの高速道路で非GPS下状況での自動運転走行実験など実施。高い精度を確認しているという(クリックで拡大)

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