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Winbond、オクタルNAND型フラッシュを開発読み出しは最大240Mバイト/秒

Winbond Electronics(ウィンボンド・エレクトロニクス)は、オクタルSPIインタフェースを採用したNAND型フラッシュメモリ「OctalNAND W35N-JW」ファミリーを発表した。メモリ容量は1Gビットと2Gビットの2製品があり、読み出し速度は最大240Mバイト/秒を実現した。

» 2020年02月19日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

オクタルNOR型フラッシュに比べ、コストは数分の1

 Winbond Electronics(ウィンボンド・エレクトロニクス)は2020年2月、オクタルSPIインタフェースを採用したNAND型フラッシュメモリ「OctalNAND W35N-JW」ファミリーを発表した。メモリ容量は1Gビットと2Gビットの2製品あり、読み出し速度は最大240Mバイト/秒である。

 W35N-JWファミリーは、独自の46nmシングルレベルセル(SLC)NANDプロセスを用いて製造することで、10年のデータリテンションと10万回のプログラム/イレース回数を達成した。車載システムや産業機器で要求される耐久性と信頼性を実現している。

W35Nシリーズの外観 出典:ウィンボンド

 また、NAND型フラッシュメモリで初めてオクタルSPIインタフェースを採用した。これにより、現行のシリアルNAND型フラッシュメモリ「W25N-JW」ファミリーに比べて3倍の読み出し速度を実現した。デュアル・クワッド・シリアルNAND型フラッシュメモリ「W72N-JW」ファミリーと比較しても1.5倍速いという。これにより、ブート時間の短縮を可能にした。

フラッシュメモリのトレンド 出典:ウィンボンド
フラッシュメモリのスループット比較 (クリックで拡大) 出典:ウィンボンド

 高速読み出しを必要とする用途では、オクタルNOR型フラッシュメモリが用いられてきた。しかし、メモリ容量が512Mビットを超えるとダイサイズも大きくなりコスト高になるという。新製品は同等性能のオクタルNOR型フラッシュメモリに比べ、数分の1のコストに抑えることができるという。

 しかも、シリアルNOR型フラッシュメモリとはフットプリント互換、XccelaフラッシュメモリとオクタルNOR型フラッシュメモリとは、完全なピン互換性があり、製品の置き換えも容易である。

 パッケージは外形寸法が8×6mmの24端子TFBGAで供給する。動作温度範囲は、産業グレード対応品が−40〜85℃、車載グレード2対応品が−40〜105℃となっている。

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