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» 2020年02月28日 12時00分 公開

この10年で起こったこと、次の10年で起こること(42):中国が中国をパクる時代に、“別物Mate30 Pro”を分解 (1/3)

今回は、定価の半値以下で購入したハイエンドスマートフォン「Mate30 Pro」の分解の様子を報告する。ただ、このMate30 Proは、正規品とはまったく違う“別物”だったのだが――。

[清水洋治(テカナリエ),EE Times Japan]
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 分解調査解析会社を営んでいるとさまざまなルートから分解対象物を入手する。正規メーカーからの購入の場合もあればネット通販、店頭買い、海外からの輸入、直接交渉もあれば依頼主からの持ち込み、オークションでの入手もある。入手困難なものも多く、ひたすら探し回る場合もある。とにかく考えられるほぼ全ての手を尽くして入手している。会社を経営する以上は少しでも安く仕入れたい。機器を購入するといっても、分解が目的なので中古でも故障製品でも構わない場合もある。話題性の高い製品の場合、さまざまな調査依頼が舞い込んでくるので、同じ製品を複数台買うこともある。ある製品のA部品を見たいというユーザーもいれば、B部品だけ売ってほしいというユーザーもいるし、C部品を複数個用意してほしいという依頼もある。Apple製品やソニー製品などは同じものを複数台購入し、自社向けの分解に使いつつ、部品納入用などにも使っている。

 そんな中で調査依頼が多い製品の一つが中国Huaweiのスマートフォンや最新のガジェットである。自社での分解調査だけなら1台だけ買って丁寧に分解すれば失敗はほとんどないので最小費用で済む。しかし部品納入などもあるので、複数台買うことがある。そのため少しでも安く仕入れようといろいろなルートを日々開拓しているわけだ。

図1:2020年1月に中国から輸入して手に入れた「Mate30 Pro」 (クリックで拡大) 出典:テカナリエレポート

 図1は上記のような状況で購入したHuaweiのスマートフォン「Mate30 Pro」の梱包箱と注文時の様子である。注文金額や注文先の業者名は伏せさせてもらうが注文は2020年1月20日に注文し、2月中旬に入手したものである。Huaweiの2019年秋発売のフラグシップスマートフォンMate30 Proを追加購入したわけだ(2019年の発売段階で2台購入しており、すでにテカナリエレポートとして配信しているものである)。今回は追加の調査依頼があったのでなるべく安いものを購入した次第である。ちなみに図1では黒塗りしてあるが、販売価格は正規品の半額以下であったので購入した。入手した箱には図1右下のように箱側面に8+256、型名:Mate30 Proと明記されている。Huaweiのスマートフォンはハイエンドモデルでは通常黒い箱に梱包されているが、届いたのは白い箱だった。その時は「白箱バージョンもあるのかな」という程度の印象であった。

 図2左は、2020年2月に格安で入手したMate30 Pro。右は2019年10月の発売時に入手したMate30 Proである。パッと見は似ているが細部は別物であった。Mate30 Proの仕様は背面上部に4カメラが搭載している。しかし今回入手のものにはカメラの横に指紋認証用のPADがついている。またHuaweiのMate30 Proはベゼルレスのディスプレイになっているが、今回入手したものは若干ベゼルのあるディスプレイであった。外観は似てはいるが別物であったわけだ。

図2:“2種類”の「Mate30 Pro」。右が正規品 (クリックで拡大) 出典:テカナリエレポート

 調査会社なので“別物”とは分かったところで改めて分解した。

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