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2019年の欧州特許出願数、日本がアジア1位を堅守ソニーは4年連続で出願数日本1位(1/2 ページ)

欧州特許庁(European Patent Office/以下、EPO)は、2019年のEPO特許出願数を発表。日本は米国、ドイツに次ぐ世界3位、アジアでは1位だった。EPO長官のAntónio Campinos氏は、「日本は議論の余地なく、依然として圧倒的な欧州におけるアジア最大の特許出願国であり、広範な技術におけるグローバルなイノベーションの重要な推進力だ」と述べている。

» 2020年03月13日 11時30分 公開
[永山準EE Times Japan]

 欧州特許庁(European Patent Office/以下、EPO)は2020年3月12日、2019年のEPO特許出願数を発表。日本のEPO特許出願数は2万2066件で、前年比では2.3%減少したものの米国、ドイツに次ぐ世界3位、アジアでは1位の地位を堅持した。EPO長官のAntónio Campinos氏は、「日本は議論の余地なく、依然として圧倒的な欧州におけるアジア最大の特許出願国であり、広範な技術におけるグローバルなイノベーションの重要な推進力だ」と述べている。

国/地域別のEPO総特許出願数トップ50 出典:European Patent Office

5G、AI関連技術がけん引、過去最多出願数を更新

 EPO総特許出願数は前年比4%増の18万1406件で、過去最多を更新した。これは「デジタルコミュニケーション」「コンピュータ技術」の2つの技術部門がそれぞれ前年比19.6%増、同10.2%増と大きく増加したことが要因という。

左=EPO総特許出願数の推移/右=技術部門別のEPO特許出願数(クリックで拡大) 出典:European Patent Office

 具体的には、「デジタルコミュニケーション」部門は今回、2006年以来特許活動が最も活発だった「医療技術」部門を抜き特許出願数でトップとなった。この部門には5G(第5世代移動通信)ワイヤレスネットワークの実装に不可欠な技術が含まれており、2019年の出願数上位3社は、Huawei、EricssonおよびQualcommとなっている。

 「コンピュータ技術」部門は、AIに関する特許出願の増加によって2019年2番目に急成長した部門となった。2019年の出願数上位3社はAlphabet(Google)、Microsoft、Samsung Electronicsだ。この部門におけるEPO特許出願全体の国/地域別割合は、米国が約40%(前年比14%増)を占めている。その後は38カ国のEPO加盟国(前年比9%増)が約30%、中国が10%強(前年比19%増)と続く。

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