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» 2020年03月18日 10時30分 公開

IEC高調波/フリッカー測定機能も:電力計1台で電力値と波形データを連続同期測定

横河計測は2020年3月6日、プレシジョンパワーアナライザーのフラグシップモデル「WT5000」に、電力値と波形データの連続同期測定を実現する「データストリーミング機能」オプション(DSオプション)を追加した。高精度に確度保証された電力値と各波形データを同時に解析することで、波形上の変化が電力パラメータにどのように影響するかについて、より詳細な分析が可能になる。

[永山準,EE Times Japan]

 横河計測は2020年3月6日、プレシジョンパワーアナライザーのフラグシップモデル「WT5000」に、電力値と波形データの連続同期測定を実現する「データストリーミング機能」オプション(DSオプション)を追加した。高精度に確度保証された電力値と各波形データを同時に解析することで、波形上の変化が電力パラメータにどのように影響するかについて、より詳細な分析が可能になる。

素早い異常現象の原因究明を実現

 WT5000は、同社が2018年10月にリリースしたプレシジョンパワーアナライザー。電力基本確度±0.03%、最大7入力対応、AD変換部の性能は18ビット、10Mサンプル/秒といった高精度、高性能のフラグシップモデルで、電気自動車(EV)や再生可能エネルギー関連機器などインバーター搭載機器開発用途を中心に利用されている。

DSオプションを追加したWT5000(点灯させたLEDランプを計測したデモ時の様子)(クリックで拡大)

 同社は今回、特に上記のインバーター搭載機器開発用途において、高まる顧客からの要望に応えてDSオプションを追加。1台のWT5000で、通常の電力パラメータ測定と電力演算のもとになる同区間の電圧/電流波形データを、デッドタイム無しで連続で同期しPCに取り込むことを可能にした。

 従来、同様の測定を行うためには、電力計のほかオシロスコープなどを組み合わせて構成する必要があり、同期を取るのは困難だった。同社は今回、WT5000にオプションとしてデータストリーミング機能を加え、1台で完結させることで両データの同期を実現した。また、1台で測定可能にしたことで「コスト面やスペース面でのメリットも大きい」(同社)としている。

 この機能によって、測定時に異常な電力値を検出した際、同期した波形データを見ることで原因の詳細な解析を行うことが可能になる。同社の説明担当者は、「WT5000によって高い測定確度を保証した電力値と、それに同期した波形データをデッドタイム無しで連続で出力できるのが大きな特長だ」としている。

 同オプションは、WTシリーズ用のアプリケーションソフトウェア「WTViewerE」とあわせて利用する形になる*) 。波形データは10kサンプル/秒から最高2Mサンプル/秒までのサンプルレート範囲で設定できる。また、取り込んだ波形データはバイナリー形式のほか、CSV形式の出力も対応しているため、ユーザー側で用意したソフトによる解析が実現する。

*)専用の通信コマンドを用いれば、ユーザー自身のカスタムプログラムでも利用可能(2020年3月23日午前11時追記)

WTViewerEで表示した様子。上部のインジケーターのカーソル位置を動かすことで、その時点の測定データを拡大し詳細を表示できる(クリックで拡大)

 電圧、電流のほか、モーターのトルクや回転速度などの波形データも取得可能。トルクや回転数を組み合わせて試験する効率マップにおいて、効率データはもちろん電力値の演算結果に同期した波形データも保存できる。また、評価レポート結果に求められることもある電圧/電流波形の元データも常にバックアップしておくことができる。

IEC高調波/フリッカー測定も対応可能に

 同社は同日、WT5000用のオプションとして、IEC高調波/フリッカー測定ソリューション(G7オプション)も追加した。WT5000の前世代機にあたる「WT3000E」で対応していたものと同様の機能で、IEC61000-3-2、IEC61000-3-12(電流センサー使用の場合)、高調波規格試験、IEC61000-3-3、IEC61000-3-11の各規格に準拠した「電圧変動/フリッカ測定」を実現する。同時に提供する専用ソフトウェアは、WT3000E対応製品のグラフィックや操作性を踏襲しており、ユーザーは容易に操作が可能という。

機器のクラスによって、高調波測定の合否結果を表示している(クリックで拡大)

 いずれのオプションも既に提供を開始している。価格は各25万円(消費税別)。

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