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» 2020年04月24日 10時30分 公開

福田昭のデバイス通信(242) 2019年度版実装技術ロードマップ(52):超音波センサーが自動運転やロボット、オフィス機器などの高度化を支援 (1/2)

今回は超音波センサーを取り上げる。超音波センサーの原理と種類を説明する。

[福田昭,EE Times Japan]

超音波を送受信して物体の有無や距離などを検出

 電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第52回である。

 本シリーズの第31回から、第4章「電子部品」の概要を説明してきた。第4章「電子部品」は、「4.1 LCR部品」「4.2 EMC対策部品」「4.3 センサ」「4.4 コネクタ」「4.5 入出力デバイス」の5つの節に分かれる。第45回からは、「4.3 センサ」の概要を紹介してきた。

2019年6月4日に東京で開催された「2019年度版 実装技術ロードマップ」完成報告会のプログラム。本シリーズの第31回から、第4章「電子部品」(プログラムの8番)の概要を紹介している。出典:JEITA(クリックで拡大)
第4章第3節「4.3 センサ」の目次詳細。ロードマップ本文から筆者が書き出したもの。なお下線部は、今回で説明する部分を指す(クリックで拡大)

 前々回前回は、MEMS技術に注目して代表的なセンサーとその用途を前後編でご説明した。具体的には、「加速度センサー」と「ジャイロセンサー(角速度センサー)」「圧力センサー」「傾斜センサー」を紹介した。

 今回はMEMS技術から離れ、代表的なセンサーの1つである「超音波センサー」を説明する。超音波センサーは、周波数が30kHz〜10MHzの音波(人間の耳には聞こえない周波数の音波なので「超音波」と呼ぶ)を発生し、反射してくる音波(反射波)の有無と反射波がセンサーに戻ってくるまでの時間を測定する。反射波の有無によって物体の有無を検出する。センサーに反射波が戻ってくるまでの時間から、物体までの距離が分かる。また音波の速度は伝わる媒体(空気や水など)によって違うので、反射物までの距離が決まっている場合は、媒体の種類を識別できる。

 このように超音波センサーは原理から見ていくと「センサー」ではなく、厳密には「レーダー」あるいは「ソナー(アクティブソナー)」であることが分かる。このため超音波センサーを「超音波ソナー」と呼ぶことがある。また通常のセンサーは、温度センサーや圧力センサーなどのように、センサーの前に測定する物理量を置く。ところが「超音波センサー」は「超音波」を測定するセンサーではなく、「超音波を使う」センサーである。あまり良い名称とは言いにくい。

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