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» 2020年05月19日 11時30分 公開

光伝送技術を知る(10) 光トランシーバー徹底解説(4):光トランシーバーのForm Factor規格(その2) (2/3)

[高井厚志,EE Times Japan]

(5)100G光トランシーバーForm Factor

 100GbEは市場が拡大しているだけではなく、技術革新も進行中である。新しいところでは、IEEE802.3においてVCSELによる100Gbit/s PAM-4変調信号(50GBaud)を用い、50m のMMF(Multi-Mode Fiber)を通す規格が、ことし(2020年)1月から議論されタスクフォースが発足しようとしている。

 2009年に、IEEE 802.3での議論と並行してルーターとテレコムシステム向けにCFP MSAがまず結成され、製品が市場に出た。クロック入出力を有し、技術進展と市場要求にこたえる形でCFP2、CFP4と小型のForm Factorが仕様化された。その中でも、CFP2はテレコムのデジタルコヒーレント通信用のForm Factorとして多く使用されている。

 IEEE規格に対する不満の中で2014年にCWDM4、CLR4やPSM4といった小型低消費電力を実現する100G光インタフェースのMSAが結成され、40G QSFP+の高速版であるQSFP28が主流となり、現在これを用いたデータセンター建設が進んでいる。

 さらに、2017年に400Gの新しい光インタフェース規格を提案する100G Lambda MSAが結成され、IEEE802.3においてその規格を採用したタスクフォース(802.3cu)が2021年1月に規格化作業を終える予定である。電気インタフェースもOIFで112Gの規格が進められており、そうなればSFP112G(現在は無い規格)の可能性もあると考えている。

【CFP Optical Transceiver】

 CFP MSAは、IEEE 802.3での次世代高速Ethernetの議論と並行する形で2009年に結成された。Cは「100」を表すローマ数字である。

 一方、当時光先端技術をリードしていたテレコムシステムでは、2005年に東京大学の菊池和朗先生によって画期的なデジタルコヒーレント受信方式が提案され、長距離大容量テレコム通信はデジタルコヒーレント通信へ移行した。2010年代に入り100Gシステムで一気に開花したが、局内通信用の100GのトランシーバーとしてCFP MSAのモジュールが採用された。

 CFPは、デバイス、特にIC技術の進捗に合わせてCFP、CFP4、CFP2と小型の規格を作成した。互換性は全くない。

 ちなみに、デジタルコヒーレントトランシーバーはOIFにおいて80Wの消費電力を許容する「MSA-100GLH」という300-pin MSA同様のz-Pluggable Transceiverが使用された。DSPの消費電力の低減を達成した現在はCFP2が主流となっている。

図8 CFP MSAシリーズ(含む400G CFP8)(CFP MSA HP) (クリックで拡大)

【CFP:25G×4、10G×10に対応】

図9 100G CFP Optical Transceiver (II-VI)

【CFP2:25G×4、25G×8に対応】

図10 100G CFP2 Optical Transceiver (II-VI)

【CFP4:25G×4、10G×4に対応】

図11 100G CFP4 Optical Transceiver (II-VI)

【QSFP28(QSFP+28) Optical Transceiver】

 100G光トランシーバーは前述(「(4)40G光トランシーバーForm Factor」「QSFP+の拡張」の項)のQSFP28がハイパースケールデータセンタで使用されている。

図12 100GbE QSFP28 (CIG)

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