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» 2020年05月25日 11時30分 公開

踊るバズワード 〜Behind the Buzzword(2)量子コンピュータ(2):量子コンピュータよ、もっと私に“ワクワク”を (4/9)

[江端智一,EE Times Japan]

そもそも量子ビットをどうやって作るのか

 前回、量子ビットの話を"0猫"と"1猫"を使って説明しましたが、私は、どうやったら、こんな都合良く振る舞う量子ビットを、現実の世界で作り出せるのか、ずっと分かりませんでした。

 たった一例でもいいから、このような量子ビットを現実の世界で実現できるハードウェアを理解しないと、自分が納得して、先に進めないと思いました。

 ところがですね ―― この説明が「ない」んですよ。いえ正確にいうと、ハードウェアの説明はたくさんあるのですが、どうしたら"0猫"と"1猫"を分離して管理・制御できるハードウェアが作れるかが、全然分からないのです。

 シュレーディンガー方程式から導き出せる量子状態を普通に考えれば、"2猫"、"3猫"、"4猫"……と、無限匹のネコが無秩序に登場してくる、まるで"猫カフェ"じゃないか!?*)と頭を抱えていました(後述します)。

*)猫好きの担当のMさんは大喜びするかもしれませんが(実際、“猫カフェ”のくだりで小躍りした担当M)

無限匹のネコが無秩序に登場する……パラダイスか!?(担当M)

 ともあれ、私には、量子状態から、猫を二匹("0猫"と"1猫"に限定して、猫の居場所を分離する方法が分からなかったのです。

 そこにくると、古典ビットは簡単で単純です。古典ゲートもトランジスタのPNP/NPN接合が理解できれば一発です(説明は割愛します)。

 それと、もう一つ、私は、磁場や電場、そして電子の取扱いは分かるのですが、量子ビットを実装するデバイスとして紹介されている、超伝導素子とか、光子については、完全に素人です。

 分かったフリして書くこともできるかもしれませんが、それでは、私が楽しくありません。

 ここで、苦しんでいる私を助けてくれたのは、量子論の大御所の本でもなく、大学のYouTubeの講義でもなく、そして量子コンピュータ入門書でもなく、「natural science」という非営利活動法人のサイトのアニメでした。

 私は、このアニメを繰り返し、少なくとも5回、時々画面を停止させて、その理解に努めました。以下の内容は、上記のコンテンツを私なりの理解で、勝手に纏めたものです(製作者の方の意に反する内容になっていれば、ご一報頂ければ幸いです)。

 実際は、私は、量子井戸の実装方法など、まだまだ分からないことはたくさんあるのですが、「なるほど! こうやって"0猫"と"1猫"を作るのか、と肚に落ちて、その後の作業を進めることができました。

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