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» 2020年07月10日 11時30分 公開

福田昭のデバイス通信(255) 2019年度版実装技術ロードマップ(63):車載用HMIデバイスの改良が安全な運転を支援 (1/2)

今回は、運転操作の品質を低下させないように、あるいは品質を向上させるように工夫した車載用HMIデバイスの一つとして「ステアリング・スイッチ」を紹介する。

[福田昭,EE Times Japan]

運転操作の品質を向上させるHMIデバイス

 電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第63回である。

 本シリーズの第31回から、第4章「電子部品」の概要を説明してきた。第4章「電子部品」は、「4.1 LCR部品」「4.2 EMC対策部品」「4.3 センサ」「4.4 コネクタ」「4.5 入出力デバイス」の5つの節に分かれる。

 第57回からは、「4.5 入出力デバイス」の概要を紹介してきた。「4.5 入出力デバイス」が取り上げる入出力デバイスは主に3つ。「ToF(Time of Flight)デバイス」と「タッチパネル」「車載用HMI(Human Machine Inteface:ヒューマン・マシン・インタフェース)デバイス」である。

2019年6月4日に東京で開催された「2019年度版 実装技術ロードマップ」完成報告会のプログラム。本シリーズの第31回から、第4章「電子部品」(プログラムの8番)の概要を紹介している。出典:JEITA(クリックで拡大)
第4章第5節「4.5 入出力デバイス」の目次。ロードマップ本体から筆者が書き出したもの。なお下線部は、今回に説明する部分を指す(クリックで拡大)

 前回(第62回)から、「車載用HMI(Human Machine Inteface:ヒューマン・マシン・インタフェース)デバイス」の概要をご説明している。前回は、運転の操作以外で操作する機器が増加したことにより、運転への集中が妨げられている現状を指摘した。今回は、運転操作の品質を低下させないように、あるいは品質を向上させるように工夫した車載用HMIデバイスの現状をご報告する。

運転とそれ以外の操作を左右に分けてレイアウト

 エアコンやオーディオ、カーナビなどの車載機器の操作は、ドライバー(運転者)が運転の操作を中断して実行する。このような車載機器(快適・利便操作系機器)には、操作が簡単で所要時間が短いこと、操作が運転姿勢に影響を与えないこと、などが望まれる。また優先順位は当然ながら、運転に関わる機器(運転操作系機器)が高い。運転操作のタスクに余裕があるときに、快適・便利操作のタスクを実行することになる。

 このような条件から、運転席周辺におけるHMI機器のレイアウトは、おおむね共通のものとなっている。運転操作系のHMI機器を運転者の正面に配置し、快適・利便操作系のHMI機器は運転席と助手席との間にレイアウトする。

 運転操作系のHMI機器を、運転者は両手と両足で操作する。両手はステアリング操作、両足はアクセル操作(右足)とブレーキ操作(右足あるいは左足)を担当する。

 快適・利便操作系のHMI機器を、運転者は片手で操作する。右ハンドル車の場合は左手で、左ハンドル車の場合は右手で操作することになる。片手といえどもステアリングから手を離すことは安全上は好ましくない。またなるべくならタッチタイピングのように視線を前方から動かさずに操作することが望ましい。なお、一般的には右利きの運転者が多いので、左ハンドル車の方が運転者は快適・利便系機器の操作に慣れやすいといえる。

運転操作系HMI機器と快適・利便操作系HMI機器のレイアウト。出典:JEITA(クリックで拡大)
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