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» 2020年07月15日 09時30分 公開

5G展開の加速も:パンデミックで通信市場のトレンドにも変化 (1/2)

エリクソン・ジャパンは2020年7月13日にオンライン記者説明会を開催し、世界の移動通信市場に関する調査報告書「エリクソンモビリティレポート」の最新版(Ericssonが同年6月16日に発表)について概要を紹介した。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]

 エリクソン・ジャパンは2020年7月13日にオンライン記者説明会を開催し、世界の移動通信市場に関する調査報告書「エリクソンモビリティレポート」の最新版(Ericssonが同年6月16日に発表)について概要を紹介した。

パンデミックでトラフィックが20〜100%増加

 エリクソン・ジャパンのCTO(最高技術責任者)を務める藤岡雅宣氏は、まず新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によるパンデミック下における移動通信の状況を説明。世界各国で実施されたロックダウンによりトラフィックは20〜100%増加したが、増加した大部分は住宅向けの固定ネットワークが吸収し、大半のモバイルネットワークでトラフィックが−10〜20%の範囲で増減したという。さらに、オンラインの会議やテレワークで資料などをサーバにアップロードすることが増えたことから、上りリンクのトラフィックが相対的に大きく増加したことも特徴的だ。

 トラフィックが、都市部から郊外へと流れた地域もあったようだ。Ericssonの解析によれば、フランス・パリでは、ロックダウンによって都市中心部から郊外へと人が流れたことで、都市部におけるモバイルトラフィックが減少した。

左=ロックダウンによる固定、移動ネットワークへの影響/右=フランス・パリのトラフィック増減の様子 出典:エリクソン・ジャパン(クリックで拡大)

 よく利用されるスマートフォンアプリにも変化があった。COVID-19関連のアプリ(接触確認アプリなど)、リモートワークアプリ、eラーニングアプリ、遠隔医療相談アプリなどのユーザー数やアプリ使用量が急増している。

 パンデミック下における、通信事業者に対する消費者の期待としては、ネットワークの品質を維持すること、医療従事者に無制限、無償でデータ通信サービスを提供することの他、5G(第5世代移動通信)展開の加速、VR(仮想現実)会議などの新サービス提供によるテレワーク支援などが挙がった。

左=スマートフォンアプリ使用量の変化/右=通信事業者に対する消費者の期待 出典:エリクソン・ジャパン(クリックで拡大)

2020年の5G加入数は北東アジアがけん引

 5Gの商用化については、2020年6月末の時点で世界36カ国/地域の84事業者が実施。世界の388事業者が5Gに投資中だという。5G契約数については、Ericssonは2020年末に1億9000万件、2025年には28億件(全加入契約数の約30%に相当)になると予測している。「1億9000万件のうち1億7000万件は、日本、中国、韓国などの北東アジアが占めると見ている」(藤岡氏)。2019年11月に発行された前回のレポートでは、2025年に26億件になるとの予測だった。5Gの人口カバー率は、2019年の5%以下から2025年には55〜65%に増加するとEricssonは予測している。なお、LTE加入のピークは2022年で、51億件になると見ている。

 2019年に予定を前倒しして5Gの商用サービスを開始した中国では、2020年3月末に5G加入者が5000万人を突破した。5G基地局については、2020年末までに、China Mobileが30万〜33万基、China UnicomとChina Telecom(両社は基地局をシェアしている)は30万基を設置する計画だ。

モバイル加入数の推移と予測 出典:エリクソン・ジャパン(クリックで拡大)
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