メディア
ニュース
» 2020年08月12日 15時30分 公開

社長就任1年のSamuel Vicari氏:「4つの強みで車載と産業市場に注力」、日本TI (1/2)

Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツ(以下、日本TI)は2020年8月5日、記者説明会をオンラインで開催し、同社の事業戦略などを紹介した。登壇したのは、日本TI社長兼営業・技術本部長のSamuel Vicari氏。ちょうど1年前となる2019年8月1日に、現在のポジションに就任した。

[村尾麻悠子,EE Times Japan]
日本TI社長のSamuel Vicari氏 画像:日本TI

 Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツ(以下、日本TI)は2020年8月5日、記者説明会をオンラインで開催し、同社の事業戦略などを紹介した。登壇したのは、日本TI社長兼営業・技術本部長のSamuel Vicari氏。ちょうど1年前となる2019年8月1日に、現在のポジションに就任した。Vicari氏は、TIの強みとして「製品群」「製造拠点」「サポート」「技術開発」の4つを挙げ、「これらの強みを生かし、特に車載市場と産業市場にフォーカスしていく」と語った。

 Vicari氏は「センサーからアンプ、データコンバーター、インタフェース、組み込みプロセッシングと、アナログのシグナルチェーンに沿った完全なソリューションを提供できる」と述べ、TIが持つ広範なポートフォリオを強調した。

 「われわれが目指しているのは、顧客にとってのワンストップショップだ。顧客が、やりとりするサプライヤーの数をできるだけ減らして日常業務をよりシンプルにできるようにしていきたい。さらに、幅広い製品群を持つという強みを生かすことで、顧客の要件を、より理解できるようになる。これが、TIの次なるイノベーションにつながり、顧客が抱える課題を解決することに貢献できる」(Vicari氏)

「TIの強みは幅広い製品群」だとVicari氏は強調する 出典:日本TI(クリックで拡大)

電力密度やスケーラビリティがトレンドに

 電源において、特に重要なトレンドとして挙げられるのが電力密度だ。EV(電気自動車)やポータブル医療機器をはじめ、さまざまなアプリケーションで小型化や急速充電が重要になっている。

 例えば日本TIが2020年6月に発表した昇降圧バッテリーチャージャーIC「BQ25790/25792」は、155mW/mm2の電力密度を実現し、これは競合製品に比べると最大2倍になるという。さらに、スイッチングMOSFET、バッテリーFET、電流センシング回路、デュアル入力セレクターなどの部品を統合しているので、BOM(Bill of Material)の削減にもつながる。

 アナログ関連では、サーボやドライバーなどの用途で、より高い精度が求められている。日本TIは2020年7月、高精度を実現したゼロドリフト・ホール効果電流センサー「TMCS1100/1101」を発表した。精度はTMCS1100が最大1%、TMCS1101が同1.5%で、デバイスの校正が不要だ。また、両製品とも総感度ドリフトが最大0.45%、最大フルスケールオフセットドリフトが0.1%未満と、非常に低いドリフト特性を備えている。

 組み込みプロセッシングでは、ADAS(先進運転支援システム)などの用途でシステムが高度化していく中、リアルタイム処理やスケーラブルなプラットフォームが求められるようになっている。

 スケーラビリティについては、例えば有線/ワイヤレスマイコンシリーズ「SimpleLink」では、共通化された専用のSDK(ソフトウェア開発キット)によって、SimpleLinkの製品ラインアップ全体にわたり、100%のアプリケーションコードの互換性を実現している。ADASや車載ゲートウェイ向けの車載SoC(System on Chip)プラットフォーム「Jacinto 7」の「TDA4VM」「DRA829V」では、単一のソフトウェアプラットフォームを共有することで、車載関連の開発においてソフトウェアを再利用できるようにしている。

電源、アナログ、組み込みプロセッシングにおける主な課題 出典:日本TI(クリックで拡大)

 Vicari氏は、「当社は、何百種にも上る、完全にテストされたレファレンス設計を提供しており、顧客のTime to Marketの短縮に貢献している」と語った。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.