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» 2020年08月18日 11時30分 公開

大山聡の業界スコープ(32):コロナ影響は? 今年度見通しは? 電機大手8社の4〜6月決算分析 (1/4)

8月12日に東芝の2020年3月期(2020年度)第1四半期(2020年4〜6月)決算発表が行われ、大手電機8社の決算が出そろった。各社の詳細な業績値よりも、コロナウィルスの影響をどのように受けているのか、今年度の見通しをどのように立てているのか、この辺りに注意を払いながら分析してみたいと思う。

[大山聡(グロスバーグ),EE Times Japan]
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 8月12日に東芝の2020年3月期(2020年度)第1四半期(2020年4〜6月)決算発表が行われ、大手電機8社の決算が出そろった。

 各社の詳細な業績値よりも、コロナウィルスの影響をどのように受けているのか、今年度の見通しをどのように立てているのか、この辺りに注意を払いながら分析してみたいと思う。


IT部門が頼みの綱となる日立製作所

 日立製作所の2020年度第1四半期は、売上高1兆5942億円(前年同期比4383億円減、ただし日立化成売却を除けば同2824億円減)、調整後営業利益583億円(同660億円減、日立化成売却を除けば同586億円減)、当期利益2232億円(同1029億円増)だった。

出典:日立製作所決算資料を基にGrossberg作成

 IT部門は減収減益だったが、コロナの影響よりも前年の好調からの反動減が主要因で、通年ではある程度安定した収益を見込めそうである。エネルギー部門は増収増益だったが、年度内に日立ABBパワーグリッドを設立することで通年売上高は大幅増、ただし調整後営業利益はのれん代償却によって減益の見込み。インダストリー部門は微増収微増益だったが、これにはJRオートメーション買収が含まれている。通年ではコロナの影響で減収減益を余儀なくされよう。モビリティ部門は減収減益で、通年でも減収減益の見通しだが、中国でのビルシステムBUの伸長に期待がかかる。ライフ部門は、シャシー・ブレーキ・インターナショナルの買収を含めても減収減益であり、通年でもオートモーティブシステム部門の減益が大きく影響しそうである。日立建機減収減益で、通年でもコロナの影響で減収減益を免れそうにない。日立金属も同様で、第1四半期だけでなく通年でも減収減益の見込みである。

 2020年度の会社計画は、売上高7兆8800億円(前年比8872億円減)、調整後営業利益3720億円(同2898億円減)、当期利益3350億円(同35億円増)としており、コロンの影響を大きく受けながらも前年度並みの当期利益を維持できそうな見込みである。期初予測(5月)から大きな変化はないが、IT以外の部門の見通しには懸念が残る。

半導体にコロナの影響が大きく出た東芝

 東芝の2020年度第1四半期は、売上高5998億円(前年同期比2134億円減)、営業損失126億円(同204億円減)、当期損失113億円(同1289億円増)だった。

出典:東芝決算資料を基にGrossberg作成

 エネルギーシステムソリューション部門は、原子力、火力・水力、送変電・配電などいずれもコロナの影響とは関係なく減収減益、インフラシステムソリューション部門は、固定費削減で増益見込みだったが、コロナの影響で収益はほぼ横ばいだった。ビルソリューション部門は、昇降機の需要減で減収減益、リテール&プリンティングソリューション部門は、コロナの影響でプリンティング事業が大きく減退して赤字に陥った。デバイス&ストレージソリューション部門は、コロナの影響が最も大きく、赤字への転落を余儀なくされた。デジタルソリューション部門は、官公庁向けシステムが減少した。

 2020年度の会社計画は、売上高3兆1800億円(前年比2099億円減)、営業利益1100億円(同205億円減)、当期利益500億円(同1646億円増)としており、最終損益の黒字維持を見込んでいる。コロナの影響については、エネルギーシステム、インフラシステムよりも、デバイス&ストレージソリューション部門(特に半導体)およびリテール&プリンティングソリューション部門(特に複合機)に大きく出ているようである。

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