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» 2020年11月13日 09時30分 公開

福田昭のストレージ通信(171):HDD大手Western Digitalの業績、前年同期比の営業利益が3四半期連続で増加 (1/2)

今回は、米Western Digitalの2021会計年度第1四半期の業績を紹介する。

[福田昭,EE Times Japan]

前年同期比の売上高は3四半期振りに減少に転じる

 ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はSeagateが2020年10月22日、WDが同年10月28日である。そこで前回と今回は、SeagateとWDの四半期業績を続けてご報告する。前回は、Seagateの四半期業績をご説明した。今回はWDの四半期業績をご紹介する。

 WDの会計期間もSeagateと同様に7月から始まり、6月を決算月とする。10月28日にWDが発表したのは2020年7月〜9月の四半期業績で、会計年度では「2021会計年度第1四半期」となる。

 2021会計年度第1四半期(2020年7月〜9月期)の売上高は前四半期比(前期比)8.5%減、前年同期比2.9%減の39億2200万米ドルである。前期比では2四半期連続の減少となった。前年同期比では3四半期ぶりに減少に転じた。

 2021会計年度第1四半期(2020年7月〜9月期)の営業利益(Non-GAAPベース)は前四半期比(前期比)38.7%減、前年同期比37.4%増の3億2300万米ドルである。3四半期連続で前年同期を上回った。前期比は5四半期ぶりに減少に転じた。粗利益率は26.3%で前四半期の28.9%から2.3ポイント低下した。売上高営業利益率は8.2%である。前四半期の12.3%から4.1ポイント下降した。

2021会計年度第1四半期(2020年7月〜9月期)の業績概要(Non-GAAPベース)。出典:Western Digital(クリックで拡大)

エンタープライズ分野の需要が縮小

 2021会計年度第1四半期(2020年7月〜9月期)の概況としては、世界経済全体と地域間対立の先行きがともに不透明であることに対して、特にエンタープライズ分野で顧客が購買に対して慎重となり、ストレージの需要が縮小した。

 注目すべき出来事としては、HDD製品ではエネルギーアシスト磁気記録HDD(ePMR HDD)の生産台数が100万台を超えた。エネルギーアシスト磁気記録HDDは100近い顧客で認証作業を完了しており、さらに125の顧客で認証作業が進められている。従来型HDDの記憶容量では14TB品の需要が強いものの、主流は18TB品へと移行しつつある。

 フラッシュメモリ製品では第2世代のエンタープライズ向けNVMe SSDの顧客による品質認証が100を超えた。また、テレビゲーム機のストレージがこれまでのHDDから最新世代品ではフラッシュストレージに変更されたことにより、ゲーム機器向けフラッシュストレージの需要が伸びると期待する。第5世代(5G)携帯電話システムの商用化と中国における携帯需要の広がりにより、モバイル向けのフラッシュストレージは売り上げが2倍以上に伸びた。

Western Digitalの四半期業績推移。同社の公表資料から筆者がまとめたもの。なお営業利益はGAAPベースなので、業績概要のスライド(Non-GAAPベース)とは数値が一致していない(クリックで拡大)
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