NXP Semiconductorsは、安全な車載用高性能コンピュータ向けのソフトウェア開発プラットフォーム「BlueBox 3.0」を発表した。新たな車載ネットワークアーキテクチャなどに対応するソフトウェアの開発と評価を効率よく行うことができるという。
NXP Semiconductorsは2021年1月、安全な車載用高性能コンピュータ向けのソフトウェア開発プラットフォーム「BlueBox 3.0」を発表した。従来に比べ処理性能や拡張性などを向上しており、「コネクティビティ」など新たな車載ネットワークアーキテクチャなどに対応するソフトウェアの開発と評価を効率よく行うことができるという。
BlueBox 3.0は、セントラルコンピューティングモジュールや機能安全対応統合型高性能プロセッサに加え、Kalray製MPPAプロセッサをベースとするPCIeカードも統合した。これにより、ヘテロジニアスコンピューティングを利用したシステム開発の期間短縮などが可能となる。
具体的には、Arm Cortex-A72を16コア内蔵したNXP製Layerscapeプロセッサ「LX2160A」を搭載したことで、従来のBlueBoxに比べ処理性能を2倍に向上した。先進のセンサーフュージョンなどの用途にも対応する。また、Kalray製MPPAプロセッサを統合したことで、AI(人工知能)/ML(機械学習)の処理速度を加速させることができるという。
サービス指向ゲートウェイ向けプロセッサ「S32G」も実装した。これにより、システムレベルのASIL D適合に向けたセーフティプロセッシング/チェッキング機能と、安全な車載ネットワーク環境を同時に実現することが可能となった。さらに、IOポートとPCIeポート数を従来の8倍に増やすことで、プラットフォームの接続性や拡張性を向上させた。
BlueBox 3.0は、Kalray以外にもdSPACEやEmbotech、Edge Case Research(ECR)、eProsima、Green Hills Software(GHS)、Intempora、マイクロンテクノロジー、MicroSys、Real-Time Innovations(RTI)、Terakiといった多くのパートナーがサポートしている。
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