東芝デバイス&ストレージは2021年3月10日、加賀東芝エレクトロニクス(以下、加賀東芝)構内に300mmウエハー対応の製造ラインを導入し、パワーデバイスの生産能力を増強すると発表した。同ラインは2023年度上期に稼働を開始する予定だ。投資金額は約250億円。
東芝デバイス&ストレージは2021年3月10日、加賀東芝エレクトロニクス(以下、加賀東芝)構内に300mmウエハー対応の製造ラインを導入し、パワーデバイスの生産能力を増強すると発表した。同ラインは2023年度上期に稼働を開始する予定だ。投資金額は約250億円*)。
*)金額について東芝デバイス&ストレージとして公式発表していないが、ロイター通信などが報じており、広報担当に問い合わせたところ「そのくらいの金額」とのことだった。
今回は、加賀東芝の既存建屋における200mmウエハー対応のクリーンルーム内に、300mmウエハー対応の製造ラインを敷設して、低耐圧(300V以下)MOSFETとIGBTの生産能力を増強する。
東芝デバイス&ストレージの広報によると、300mmウエハー対応製造ラインの面積や量産予定規模については「公表していない」が、加賀東芝の工場の製造能力は、「2020年度末に比べ、2023年度末は1.2倍になる予定」(広報)としている。
加賀東芝の敷地面積は23万454m2。4つのクリーンルーム棟があり、2~8インチまでのウエハー対応製造ラインがある。現在、量産規模が最も大きいのは8インチだ。
「パワー半導体に対する需要の高まりの他、300mmウエハーの調達事情や技術開発など、さまざまな背景を踏まえて今回の製造ライン導入を決定した」(同社広報)
東芝デバイス&ストレージは、300mmウエハー対応製造ライン以降の投資計画については、市場の動向を見ながら順次決定していく。
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