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三井化学とKOALA、OSLD向け有機色素を共同で開発近赤外域で高効率の発振を可能に

三井化学は、KOALA Techと有機半導体レーザーデバイス向け有機色素の共同研究を始める。生体認証などの用途でスマートフォンやウェアラブル機器への実装を目指す。

» 2021年03月12日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

スマホやウェアラブル機器への実装を目指す

 三井化学は2021年3月、KOALA Techと有機半導体レーザーデバイス向け有機色素の共同研究を始めると発表した。生体認証などの用途でスマートフォンやウェアラブル機器への実装を目指す。

有機半導体レーザーの構造イメージ 出典:三井化学

 有機半導体レーザーは、可視から近赤外の領域において任意の波長で発振することができるという。特に近赤外波長域は、生体認証や光学センサーといった分野での応用が期待されている。柔らかい有機材料を用いることで、フレキシブルデバイスへの適用が可能である。

 三井化学はこれまで、CD-R/DVD-R、有機ELなどに向けた有機色素の開発や実用化で多くの実績を持つ。これらの開発で培ってきた分子設計や有機合成技術を新たな有機色素開発にも活用する。

 一方、KOALA Techは、九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センターで開発した有機半導体レーザーダイオード(OSLD)技術を実用化するために設立されたスタートアップ企業。共同研究では同社が有するOSLDの技術などを持ち寄ることにしている。

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