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ソニー、CMOSセンサー好調で工場フル稼働米中貿易摩擦や日韓の輸出に関する問題にも言及(1/2 ページ)

ソニーは2019年7月30日、2019年度第1四半期決算を発表した。イメージング&センシングソリューション分野では、モバイル機器向けCMOSイメージセンサーが大幅増収。同分野売上高は前年同期比284億円増の2307億円、営業利益は同204億円増の495億円となった。ソニーの専務CFO、十時裕樹氏は、「主要なスマートフォンメーカー各社の中高級機種に高いシェアで採用されていることに加え、カメラの多眼化やセンサーサイズの大型化によって好調で、自社生産設備はフル稼働の状況だ」と話していた。

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ソニーの専務CFO、十時裕樹氏

 ソニーは2019年7月30日、2019年度第1四半期決算を発表した。イメージング&センシングソリューション分野では、モバイル機器向けCMOSイメージセンサーが大幅増収。同分野売上高は前年同期比284億円増の2307億円、営業利益は同204億円増の495億円となった。ソニーの専務CFO、十時裕樹氏は、「主要なスマートフォンメーカー各社の中高級機種に高いシェアで採用されていることに加え、カメラの多眼化やセンサーサイズの大型化によって好調で、自社生産設備はフル稼働の状況だ」と話していた。

【訂正あり】初出時、イメージング&センシングソリューション分野の業績に関する記載に誤りがありました。お詫びして訂正致します。(2019年7月31日午前11時59分:編集部)

 ソニーの2019年度第1四半期の連結売上高は、前年同期比1.4%減の1兆9257億円、営業利益は同18%増の2309億円、純利益は同33%減の1521億円だった。売上高の減少は、自社制作以外のゲームソフトウェアの減収やテレビやスマートフォン、デジタルカメラの販売台数の減少などが影響したという。こうした理由から、ソニーはゲーム&ネットワークサービス分野とエレクトロニクスプロダクツ&ソリューション分野の通期売上見通しを下方修正。連結売上高の見通しも、前回から2000億円減の8兆6000億円へ下方修正している。

左=2019年度第1四半期の連結業績/右=2019年度通期の業績見通し(クリックで拡大)出典:ソニー

CMOSイメージセンサーは好調も、米中摩擦懸念で見通し据え置き

 一方で、イメージセンサーの売り上げは好調だった。十時氏は、「イメージセンサーは、主要なスマートフォンメーカー各社の中高級機種に高いシェアで採用されていることに加え、スマートフォンのカメラの多眼化における数量の増加、センサーサイズの大型化による付加価値の高いセンサーへの需要の高まりを受け、引き続き好調。自社生産設備はフル稼働の状況だ」と説明した。


イメージング&センシングソリューション分野の詳細(クリックで拡大)出典:ソニー

 そのうえで、長期化している米中の貿易摩擦に関しては、「下期以降、通商問題などにかかわる懸念は残っている」と言及。「現時点で想定される影響は既に保守的に見込んでいるが、今後の影響については上期一杯かけて見極めたいという趣旨から、7月時点での業績見通しは据え置くことにした」と、同分野の通期売上高、営業利益見通しを据え置く理由を説明した。ただ、2021年3月期までの3年間に半導体事業の設備投資で6000億円を投じるとする、従来の投資計画には変更はないという。

 またToF方式の距離画像センサーなどについても、「センシングの需要が高まっている。市場は、IoT(モノのインターネット)の普及に相まって伸びていくと思っている」と言及していた。

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