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Samsungは内製向けだったが:

TSMCがEUV適用7nmプロセスを商用化 (1/2)

世界最大のファウンドリーであるTSMCは2019年10月7日(台湾時間)、「業界で初めてEUV技術を商用化」(同社)し、EUVを採用した7nmプロセス「N7+」を発表した。同社は報道向け発表資料の中で、「当社は現在、複数の顧客企業からのN7+プロセスへの需要に対応すべく、生産能力を迅速に拡大しているところだ」と述べている。

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TSMCが、EUV適用7nmプロセスを商用化

 EE Timesが今回調査を行った多くのアナリストたちによると、TSMCが今回、「当社は、業界初となるEUV(極端紫外線)リソグラフィ技術の商用化を実現した半導体チップメーカーだ」としている主張が、正当化されることになりそうだという。

 世界最大のファウンドリーであるTSMCは2019年10月7日(台湾時間)、「業界で初めてEUV技術を商用化」(同社)し、EUVを採用した7nmプロセス「N7+」を発表した。同社は報道向け発表資料の中で、「当社は現在、複数の顧客企業からのN7+プロセスへの需要に対応すべく、生産能力を迅速に拡大しているところだ」と述べている。

 英国・ロンドンに拠点を置くArete Researchでシニアアナリストを務めるJim Fontanelli氏は、「TSMCは明らかに、使用している製造装置や受注数、商用EUVウエハーの生産数、将来のロードマップへのEUV適用など、さまざまな面でEUV分野を主導しているといえる」と述べている。

 また同氏は、「現在の最先端技術とされている『7+』プロセスでは、EUVを使用するレイヤー数は約3層である。TSMCは2020年後半に、5nmプロセスへの微細化を実現し、EUVの使用を拡大してレイヤー数を約15層まで大幅に増やす予定だとしている。さらに2020年末には、EUVを適用するレイヤー数を4層前後に増やし、6nmプロセスでの量産を実現する見込みだ」と述べている。

 7nmプロセスでは、使用可能なウエハーの量が限られていることから、TSMCにとって7+プロセスの主要顧客となるのは、恐らくAMDではないだろうか。しかし5nmプロセスでは、Huawei、そしてAppleが主要顧客になるとみられる。両社とも、一般的な性能向上に加え、チップサイズの縮小によるメリットを最大限に活用する方法を模索しているところだ。


EUVを適用するプロセスのロードマップ 出典:Zeiss(クリックで拡大)

 また、Arete ResearchのFontanelli氏によると、7nmプロセスでは引き続き、利用可能なウエハー量に制限があるため、TSMCにとって6nmプロセスにおける最大顧客は、MediaTekになる見込みだという。

 TSMCにとってファウンドリービジネスの主要な競合企業であるSamsung Electronics(以下、Samsung)によると、EUVは導入が非常に難しいが、半導体製造プロセスの微細化において不可欠な存在になる見込みだという。

 その導入の難しさが強調されているのが、EUVリソグラフィ光源の出力目標が、少なくとも250Wであるという点だ。既存のリソグラフィ光源の場合、例えば、液浸リソグラフィ光源の出力目標は90W、ArF(フッ化アルゴン)ドライ露光装置では45W、KrF(フッ化クリプトン)露光装置では40Wなど、EUVリソグラフィと比べてはるかに低い。また、開口数が高いHigh-NA EUV光源では、少なくとも500Wを達成する必要があるという。

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