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» 2013年09月29日 09時00分 UPDATE

ビジネスニュース 企業動向:帯域幅1.34Tビット/秒! ICチップ同士を光で結んだルータの受注を開始 (1/2)

ネットワンシステムズは、ICチップ間を光相互接続する技術を用いたルータを開発するイスラエルのCompass Electro-Optical Systemsと、日本国内における販売代理店契約を結んだ。6Uサイズのエンクロージャでシステム容量が800Gビット/秒、消費電力が平均3.0kWと、高い容量密度と省電力を可能にしたCompass-EOSのルータ「r10004」の受注活動を開始する。

[馬本隆綱,EE Times Japan]
シリコンフォトニクス技術「icPhotonics」を実現するシリコンICチップ

 ネットワンシステムズは2013年9月27日、ICチップ間を光相互接続する技術を用いたルータを開発するイスラエルのCompass Electro-Optical Systems(以下、Compass-EOS)と、日本国内における販売代理店契約を結んだと発表した。これを機に、6Uサイズのエンクロージャでシステム容量が800Gビット/秒、消費電力が平均3.0kWと、高い容量密度と省電力を可能にしたCompass-EOSのルータ「r10004」の受注活動を開始する。r10004の国内価格は未定だが、ネットワンシステムズでは競合の同等製品に比べて、1/2〜1/3程度の価格を想定している。

tm_130927netone02.jpg シリコンICチップは、デジタル処理を行うCMOSチップ上に、光インタフェースとして168個のレーザー(12×14のアレイ構造)と、168個のフォトダイオードを直接実装して1パッケージとした。

 Compass-EOSは、通信業者向けルータで限界を迎えつつある「通信能力の向上」と「電力コストの削減」を両立させるため、「icPhotonics」と同社が呼ぶシリコンフォトニクス技術を開発し、最新ルータに採用した。icPhotonicsを実現するため同社は「シリコンICチップ」を開発した。このICチップは、デジタル処理を行うCMOSチップ上に、光インタフェースとして168個のレーザー(12×14のアレイ構造)と、168個のフォトダイオードを直接実装して1パッケージとした。このICチップを用いると、1.34Tビット/秒の帯域幅と、200mの通信距離を実現する。消費電力はビット当たり10ピコジュール(pj)と小さい。Compass-EOSのマーケティング担当バイスプレジデントを務めるAsaf Somekh氏は、「このシリコンICチップは既に量産中である」ことを強調した。

 実際にr10004では、ラインカード上に実装されたシリコンICチップ同士が光ファイバーで直接接続されている。これによって、ルータ内のモジュール間で光通信を実現し、ルータの処理性能を高めた。しかも、ICチップ間の光相互接続では、フルメッシュ接続の構成をとることができる。このため、従来のルータで必要となっていたミッドプレーンおよびスイッチングファブリックが不要となり、機器のサイズを小さくでき、電力消費も大幅に削減することができるという。

tm_130927netone03.jpg Compass-EOSのルータ「r10004」の概要 (クリックで拡大) 出典:Compass-EOS

 Compass-EOSが開発した光相互接続技術は機器内部に限定されず、ルータ間相互接続にも適用できる。これによってモジュラ方式のルータによるビルディングブロック構成が容易となる。また、SDN(Software Defined Network)などの仮想化技術を組み合わせた場合に、より柔軟な論理的構成も可能となる。この他、ルータ内のROQ(Real Output Queuing)やルータ間のキューイングの最適化を図ることができるという。

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