メディア

消費電流を半減したプログラマブル水晶発振器動作温度範囲は最大105℃

セイコーエプソンは、プラグラマブル水晶発振器の新シリーズを発表した。従来品のプログラマブル性を残しつつ、動作温度範囲を最大105℃まで拡大。消費電流も大幅に削減している。

» 2016年03月17日 09時30分 公開
[庄司智昭ITmedia]

 セイコーエプソンは2016年3月16日、プラグラマブル水晶発振器の新シリーズである「SG-8101」、スペクトラム拡散機能を持つ「SG-9101」を発表した。同社独自の微細加工技術である「QMEMS」と、温度補償水晶発振器(TCXO)の周波数調整ノウハウを組み合わせたことで開発できたとする。これにより、両製品は、周波数などを容易に設定できるプログラマブル性を残しつつ、動作温度範囲を最大105℃まで拡大している。

 また、SG-8101は、従来品と比較して周波数許容偏差を3分の1以下と高精度化し、消費電流を50%削減。SG-9101は消費電流を75%削減し、出力周波数の変調プロファイル/周期の書き込みをプログラミングツール「SG-Writer II」で可能にしたという。SG-Writer IIは、無償のアップデートで、SG-8101とSG-9101両方をサポートする。

プラグラマブル水晶発振器「SG-8101」と「SG-9101」 (クリックで拡大) 出典:セイコーエプソン

 両製品の出力周波数は0.67〜170MHzで、動作電源電圧は1.62〜3.63Vである。動作温度範囲は、最大105℃まで対応する。消費電流は、SG-8101が出力周波数20MHz、電源電圧3.3V時で2.9mA(typ)/3.4mA(Max)、同170MHz、同3.3V時で6.7mA(typ)/7.6mA(Max)となっている。

 SG-9101が、出力周波数20MHz、電源電圧3.3V時で3.1mA(typ)/3.6mA(Max)、同170MHz、同3.3V時で7.0mA(typ)/7.8mA(Max)。スタンバイ時の電流は両製品ともに、電源電圧1.8V時で0.3μA(typ)/0.8μA(Max)である。

 サイズは、実装面積削減に貢献する小型の2.5×2.0×0.7mmに加えて、顧客からの要望が多い3.2×2.5×1.05mm、5.0×3.2×1.1mm、7.0×5.0×1.3mmのパッケージ品を展開。いずれも、量産開始は2016年6月を予定しているとした。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.