インタビュー
» 2016年06月06日 09時30分 UPDATE

「ムーアの法則」の生みの親に対しIMEC:微細化、「3nmまでいくのでは」 (1/2)

「ムーアの法則」の生みの親であるGordon Moore氏が、ハワイの自宅でベルギーIMECのビデオインタビューに応じ、未来の技術に関する自身の見解や、1965年以来半導体業界に大きな影響を及ぼし続けてきたムーアの法則の今後について語った。87歳となった同氏は、謙虚なエンジニアはいつまでも自分を笑いの種として語れることを示してみせた。

[Rick Merritt,EE Times]

ムーアの法則は半導体業界の“心臓部”

 Gordon Moore(ゴードン・ムーア)氏のインタビュー映像は、2016年5月24〜25日にベルギーのブリュッセルで開催された「IMEC Technology Forum」において披露された。同氏はこの中で、「今後10年の間に微細化が限界に達したとしても、決して驚くようなことではない。ただし、エンジニアたちがこれまで、克服不可能とされる障壁を乗り越え続けてきたことについては、非常に感銘を受けている」と語っている。

 しかし同氏は、今後の見通しについて問われると、「私は、将来を予測するのが苦手だ。PCやインターネットの重要性を見落としてきた上に、存在すら知らないものもたくさんある。重要なイノベーションを予測するのは非常に難しいため、別の誰かに任せたい」と述べた。

 IMECのCEO(最高経営責任者)であるLuc Van den Hove氏は今回、Lifetime Achievement Award の受賞式に参加するためにハワイを訪れ、その一環としてMoore氏にインタビューを行った。Van den Hove氏は、「ムーアの法則は、類まれな影響力を持ち、世界半導体業界の心臓部となった」と述べる。

「IMEC Technology Forum 2016」の参加者たちは、ハワイ在住のMoore氏のインタビューを聞いた

 Moore氏はビデオの中で、冗談交じりの質問にも幾つか応じ、皮肉っぽいユーモアのセンスとエンジニア気質を見せている。

 同氏は、「新型スマートフォンと本とではどちらが好きか」とする問いに対し、「ノンフィクションの本がいい。自分があまり詳しくない技術分野について知りたいからだ」と答えている。

 また、「電子メールのない世界と電話のない世界ではどちらがいいか」とする質問に対しては、「電話がない方がいい。私は現在、既にその状況にある。携帯電話は持ち歩いているが、こちらから電話をかけるためだけに使い、電話をかけたい時だけ電源を入れる。電話連絡がとれないことはあっても、メールで連絡が取れないということはまずない」と切り返した。

 さらに、「深海ダイバーと宇宙飛行士のどちらになりたいか」とする質問には、「ダイバーだ。宇宙飛行士は、長期間にわたって非常に退屈な生活を強いられるから」と冗談交じりに語っている。

 そして最後に、「ムーアの法則の父は、ビールとチョコレートのどちらが好きか」とする質問については、聴衆の予測はほぼ半々に分かれたが、正解はチョコレートだった。

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