東芝は2016年7月26日、64層の3次元構造のNAND型フラッシュメモリ(3D NAND)「BiCS FLASH」のサンプル出荷を開始すると発表した。256Gビット 3ビットセルチップで、今後はチップ単体で0.5Tビットの製品まで提供予定。量産出荷は、2016年第4四半期に開始する見込みという。
東芝は2016年7月26日、64層の3次元構造のNAND型フラッシュメモリ(3D NAND)「BiCS FLASH」のサンプル出荷を「世界で初めて」開始すると発表した。東芝は、「データセンター向けエンタープライズSSDやPC向けSSD、スマートフォン、タブレット、メモリカードなどの市場のニーズに合わせて展開していく」と語る。
同製品は256Gビット 3ビットセルである。回路技術やプロセスを最適化することで、チップサイズを小型化し、48層のBiCS FLASHと比較して、単位面積当たりのメモリ容量を約1.4倍に大容量化。チップサイズの小型化により、1枚のシリコンウエハーから生産されるメモリ容量を増やし、ビットあたりのコスト削減も実現したという。
NAND型フラッシュメモリの製造に関するパートナーであるウエスタンデジタルコーポレーション(以下、ウエスタンデジタル)のリリースによると、まずは256Gビットの容量で展開し、今後チップ単体で0.5Tビットの製品まで提供予定とする。
ウエスタンデジタルでは、2016年7~9月にOEM顧客向けのサンプル出荷、同年10~12月にはリテール市場向けに量産出荷を開始する見込み。48層のBiCS FLASHの出荷は、継続するという。
なお、同製品は、2016年7月に竣工した新製造棟「東芝四日市工場新第2製造棟」で製造する予定だ(関連記事:東芝とWD、18年までに3D NANDに約1.4兆円投資へ)。
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