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» 2017年07月13日 11時30分 UPDATE

世界を「数字」で回してみよう(41) 働き方改革(1):上司の帰宅は最強の「残業低減策」だ 〜「働き方改革」に悩む現場から (7/11)

[江端智一,EE Times Japan]

オフィス帰宅シミュレーション

 さて、本連載の方針や概要(予定)について、ざっくりと説明を終えたところで、本日のメインに入りたいと思います。

 今回は、初回ということで、この「働き方改革」の話を聞いたときに、ずっと以前から、個人的にやってみたかったシミュレーションを行ってみました。

 私、以前から、長時間労働の背景には、「上司の振る舞い」があると思ってきました。ですから、会社の「労働なんちゃら月間」でスローガン募集があるたびに、


"「時短」「時短」とうるさいぞ。お前(上司)が帰れば 皆(みな)帰る"


という感じのものを、何度も投稿しているのですが、一度も採用されたことがありません。

 なぜなのでしょう。私、これは「絶対に正しい」と思っているので、毎回、選外となることに釈然としません。

 ですから、今度こそ、納得してもらおうじゃないか ―― と思っています。

 今回のシミュレーションを、前記の11項目の図に無理やり当てはめれば、「3. 時間外労働」と「4. 労働環境」に関連したものになると思います。

 では、まず、シミュレーションの目的を説明します。

 「上長が早く帰宅すれば全員が早く帰宅できる」という仮説を、シミュレーションで検証することです。シミュレーションプログラムには、以下の仮説ポイントを組み込んでいきます。

 当初、このモデルに際しては、「重力場」とか「分子間力」の物理法則を適用すれば良いかな、と思っていたのですが、条件が複雑になりすぎて、単純な数式だけでは解けそうにないことが分かってきました。

 というわけで、今回、部長、課長、ヒラ社員の仮想エージェントを、49人分を作り、それぞれのエージェントに、自律思考エンジン(ファジィ推論)を組み込みました。

 想定したオフィスの見取り図は、以下の通りです。

 それぞれのエージェントの行動のルールを記載したファジィルールテーブルは以下の通りです。

 要するに、「隣の席で上司がガシガシ仕事をしていたら帰りにくいけど、自分の仕事が終わってから1時間以上もグタグタていることはしない」を、ルール化したもの考えて頂ければ結構です。

 もっとも、このルールは、江端が勝手に作成したものなので、これが絶対の真実ということにはなりません。「江端が仮想上に作った会社の社風は、こんな感じである」と理解してください。

 数値のパラメータなども知りたい方は、ソースコードを直接ご覧いただき、ソースコードを、自由に弄って、あなたの会社の社風に変更して、遊んでみてください。

 さて、次ページではシミュレーション結果をお見せします。

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