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» 2018年04月11日 15時30分 公開

5Gのワークフロー全体を支援:キーサイト、5G商用化で日本と韓国市場を重視 (1/2)

5G(第5世代移動通信)システムは、五輪開催を機に商用化が進む。キーサイト・テクノロジーは、ミリ波技術と限られた開発期間に対応できる計測ソリューションを提供する。

[馬本隆綱,EE Times Japan]

 キーサイト・テクノロジーは2018年4月10日、同社が提供する5Gテストソリューションなどについて、メディア説明会を開催した。世界中で5G(第5世代移動通信)システムの商用化に向けた準備が進む中、日本では東京五輪の開催に合わせて、ミリ波対応の5Gネットワークサービスを始める計画であり、同社にとっても重要な地域であることを強調した。

 2017年12月に3GPPで、5G NR標準仕様の初版策定が完了した。これを受けて、世界的に5Gの商用化に向けた開発や評価試験が本格化する。商用化のターゲットとして、海外は2019年、日本は2020年をそれぞれ目標とする。本格的な開発フェーズを迎える中で、同社は、5Gに関する技術セミナー「Keysight 5G AKIBA Summit 2018」を開催した。技術セミナーでは、NTTドコモの5G推進室で室長を務める中村武宏氏が基調講演を行い、最新の技術動向などを紹介した。

チエ ジュン氏

 メディア説明会は、技術セミナーに合わせて行われた。職務執行者社長を務めるチエ ジュン氏は、「5Gシステムは生活様式そのものを変えるテクノロジーである」と前置きし、5Gに関連する事業は、「日本にとっても、キーサイトにとっても大事な分野である」と述べた。

 5Gの商用化は、大きなスポーツイベントの開催と連動している。韓国・平昌五輪ではプリ5Gの試験が行われた。東京五輪では、ミリ波を使った5Gネットワークのサービスが始まる予定である。日本でのサービス開始は、「ミリ波を使った5Gネットワークサービスとして、世界のショーケースとなる」という。さらに、2022年には中国・北京五輪の開催も控えている。つまり、5Gを活用したサービスは、五輪開催に合わせて、韓国や日本、中国などアジア市場が先行するという。

世界市場における5G商用化の予定 (クリックで拡大) 出典:キーサイト・テクノロジー

課題は「ミリ波」技術と「開発スケジュール」への対応

 一方で、「5G商用化には2つのチャレンジが必要」とチエ氏は述べる。1つはミリ波技術への対応である。日本では28GHz帯が候補の1つとなっている。ミリ波技術は、航空宇宙や防衛機器などで用いられてきた。同社が最も得意としてきた技術分野の1つであり、長年にわたり専門知識を蓄積してきた強みを持つ。

 もう1つは、開発・製品化のスケジュールが短いことである。「5G商用化に向けては、測定仕様など現時点でも確定していない部分が多い」という。「イベントの日程が確定しているため、サービスの開始時期を延期できない」状況である。こうした中で、2020年のサービス開始に向けて、同社は3GPPによる仕様策定と並行して、システムの設計や試験、評価を行うための計測手法を提供する。

 5G商用化の課題に対して同社は、China MobileやKorea Telecom、NTTドコモ、Huawei、 Samsung、Qualcommといった通信事業者やチップベンダーなど、5Gにおける主要企業と連携し、仕様策定などに取り組む。また、NTTドコモと協力して進めている5Gチャネルサウンディング(空間電波伝搬特性)の研究プロジェクトに対して、28GHz帯チャネルサウンディングソリューションを提供した。

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