富士通セミコンダクターは、-55℃という極めて低い温度環境での動作を保証した64kビットFRAM(強誘電体メモリ)「MB85RS64TU」を開発、量産出荷を始めた。
富士通セミコンダクターは2018年4月24日、-55℃という極めて低い温度環境で動作を保証した64kビットFRAM(強誘電体メモリ)「MB85RS64TU」を開発、量産出荷を始めたと発表した。極寒地域の屋外で用いられるフィールド装置をはじめ、高い信頼性が要求される産業機械などに向ける。
MB85RS64TUは、動作温度範囲が-55~85℃の製品である。-55℃の環境でも10兆回のデータ書き換え回数を保証する。動作電圧範囲は1.8~3.6Vと広く、インタフェースはSPIを備えている。動作周波数は最大10MHzである。
パッケージは、EEPROMと互換性を持つ8端子SOPに加えて、リードなしの8端子SONで供給する。SON品はSOP品に比べて面積比で約30%、実装体積比で約13%と小さく、高密度実装の要求に対応する。
同社は、高温側の動作温度を125℃まで拡張したFRAM製品を2017年に開発し、車載用途向けなどに出荷中である。今回は、動作温度範囲を低温側に拡張した製品を開発し、ラインアップに追加した。
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