抵抗変化メモリ(ReRAM)はスイッチング原理の違いにより、OXRAM(Oxide-based RAM)とCBRAM(Conductive Bridge RAM)に大きく分かれる。OXRAMは記憶層に酸化物を採用しており、酸素欠陥あるいは酸素イオンの移動によって抵抗値を制御する。CBRAMは記憶層に絶縁物を採用しており、金属イオンの移動によって絶縁層内に導電性フィラメントを形成することで抵抗値を下げる。
OXRAMとCBRAMのいずれも、書き込み電流が低いと抵抗値の変化が大きい傾向がある。また、メモリセルの特性の違いにも依存する。書き込み直後の読み出し電流が低いメモリセルほど、抵抗値が短時間に上昇する度合いが強い。
スイッチング原理を見直すことで、小さな抵抗値変化と低い書き込み電流と両立させることは可能だ。例えばimecとルーベン・カトリック大学が共同で開発したVMCO(Vacancy-Modulated Conductive Oxide) RAMは、10μAと低めの書き込み電流で読み出し不良のないメモリセルを実現できている。
(次回に続く)
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