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インタビュー
» 2018年07月03日 09時30分 公開

エレメーカーが展望する車の未来:自動運転、カーシェア……車の未来を照らすスタンレー (2/3)

[松本貴志,EE Times Japan]

採用が進むLEDヘッドランプ、自社開発光源の強みを生かす

EETJ 自動車のヘッドランプについて、LED化が進みつつあります。

貝住氏 具体的にいつになるかとは言えないが、最終的にバルブランプはなくなるのではないかとみている。ただし、地域的な要因を考えないといけない。日本や欧米などの先進国市場ではヘッドランプのLED化が早く進んでおり、既に3割近くの新車がLEDヘッドランプを採用している。グローバル市場においても、LEDの採用率が5割を超える時期はそう遠い未来ではないだろう。

 しかし、インドやアフリカなどで販売される低価格の自動車では、コスト面の問題でLEDヘッドランプの採用が見合わない。この価格帯の車では、最低限の安全を確保したバルブヘッドランプの需要が続く。

 ただし、スタンレーでこれまで実施してきた研究から、LEDヘッドランプによって自動車の安全性能が向上することが分かっている。スタンレーは自動車の安全を追求する企業であるため、LEDヘッドランプをバルブヘッドランプの価格帯で提供できるように挑戦していく。

EETJ LEDヘッドランプのメリットはどのようなところでしょうか。

貝住氏 まずは、発光による熱をコントロールしやすい点だ。フィラメント型ランプでは、熱の発生により使える部材に制約を受けてしまうことや、放熱のためランプの大型化が必要など、ランプとしての構成が画一的になってしまう。LEDヘッドランプでは小さな反射面をさまざまな方向に設置できるため、従来のヘッドランプでは不可能だった配光が可能になる。

左:LEDヘッドランプユニットの四輪車での採用例 右:二輪車での採用例 出典:スタンレー電気

 また、色温度が向上することもメリットだ。ハロゲンやHIDヘッドライトでは、3000K程度の色温度が限度となるが、LED化によってより白色光となる5000K程度まで色温度を持ち上げることができる。ヘッドライトの色温度を高めると、ドライバーは感覚的に明るく感じるというデータがあるが、ローワッテージランプでも白い光で発光させることで、ドライバーは安心して夜間運転に集中することができ、安全につながる。

EETJ LEDヘッドランプについて、スタンレーの強みを教えてください。

貝住氏 スタンレーは光源から自社で開発している唯一のサプライヤーだ。光源を外部から調達してランプを開発しているサプライヤーと異なり、光源を自社製造しているからこそ開発できるランプを提供することがスタンレーの大きな特長で、OEMからも期待されている強みだと思う。

 さらに、ヘッドランプのLED化が急速に進む二輪市場で、スタンレーは大きなシェアを持っている。これは、走行時に振動が発生するバイクの特性上、バルブヘッドランプではフィラメントが切れやすく、振動では故障しにくいLEDヘッドランプを採用することにバイクメーカーは大きな価値を感じたためだ。

 また、バイクの車両価格に見合うよう低コストなヘッドランプを開発する必要があり、このような二輪市場で技術を磨いてきたことが大きな強みとなっている。

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