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TECHNO-FRONTIER 2019(テクノフロンティア2019)特集
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» 2019年04月23日 09時30分 公開

AGVの自動給電を実現:TDK、1kWクラスの無線給電システムを開発 (1/2)

 TDKは、「TECHNO-FRONTIER 2019(テクノフロンティア)」(2019年4月17〜19日、千葉・幕張メッセ)で、無人搬送車(AGV)向けの1kWワイヤレス給電システム「WPX1000」や、独自の構造によって故障リスクを低減した車載用電源系インダクター「HPLシリーズ」を展示した。WPX1000は今月17日から発売中、HPLシリーズは現在開発中だが1部の製品のみ今月から発売を開始している。

[永山準,EE Times Japan]

 TDKは、「TECHNO-FRONTIER 2019(テクノフロンティア)」(2019年4月17〜19日、千葉・幕張メッセ)で、無人搬送車(AGV)向けの1kWワイヤレス給電システム「WPX1000」や、独自の構造によって故障リスクを低減した車載用電源系インダクター「HPLシリーズ」を展示した。WPX1000は4月17日から発売中、HPLシリーズは現在開発中だが一部の製品のみ同月から発売している。

1kWワイヤレス給電システム WPX1000のコイル部分。左が受電側だ

自動給電で省人化を実現

 WPX1000は、AGVや移動ロボットなどの産業機器向けに開発した1kWクラスのワイヤレス給電システムで、送電側はアンプユニットと送電コイルユニット、受電側は受電ユニットと受電コイルユニットで構成されている。入力電圧範囲は170〜265VAC、出力電圧範囲は22.0〜29.1VDC、最大出力電流は33Aで、230VAC入力時のシステム効率は75%と、高効率を実現している。また、受電ユニットは217×69×186mmで、重量1.6kg、受電コイルユニットは、197×40×160mmで重量1.8kgと小型軽量化も実現していて、TDKは、「特に小型化が要求される無人搬送車に最適だ」としている。

 WPX1000の最大の特長は、その給電可能範囲だ。磁界共鳴方式を採用したことで、コイルのズレの許容差は±30mm、給電可能なコイル間の距離は20〜40mmと、電磁誘導や電界共鳴といった他の給電方式と比べ、広い給電可能範囲を実現。AGVなどの停止位置に多少の誤差があっても対応ができるようになっている。また、コイルユニットは送電側、受電側のどちらもIP65準拠の防塵防滴設計がされており、屋外でも利用できるという。

左=給電システムの概要/右=無人搬送車(AGV)への送電の様子

 TDKによると、一般的なAGVは搬送荷重100kg程度なら連続使用時間は8時間程度であり、バッテリーの交換または充電が頻繁に必要で、手間やコストが大きくなるという。こうした場合にWPX1000を活用すると、荷物の積載時などの短い時間での逐次自動給電が可能となり、省人化、コスト削減が見込める。また、ケーブルレスのため、より柔軟な製品デザインが可能になるほか、接点不良や接点スパーク、ケーブル破損不良などのリスクもなくなり、信頼性、安全性が向上する。

 TDKの子会社であるTDKラムダは、このワイヤレス給電システムを「AirTLans(エアトランス)」というブランド名で展開する。WPX1000は4月17日から販売を開始している。

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