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» 2019年05月22日 10時30分 公開

福田昭のストレージ通信(146) 半導体メモリの技術動向を総ざらい(7):次世代メモリ技術の最有力候補はPCMとMRAM、ReRAM (1/2)

今回は、次世代メモリの立ち位置を再確認した上で、相変化メモリ(PCM)、磁気抵抗メモリ(MRAM)、抵抗変化メモリ(ReRAM)という3つの最有力候補について解説する。

[福田昭,EE Times Japan]

次世代メモリの立ち位置を再確認する

 2018年8月に米国シリコンバレーで開催された、フラッシュメモリとその応用製品に関する世界最大のイベント「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」でMKW Venture Consulting, LLCでアナリストをつとめるMark Webb氏が、「Annual Update on Emerging Memories」のタイトルで講演した半導体メモリ技術に関する分析を、シリーズでご紹介している。

 なお講演の内容だけでは説明が不十分なところがあるので、本シリーズでは読者の理解を助けるために、講演の内容を適宜、補足している。あらかじめご了承されたい。

 本シリーズの第4回でご説明したように、コンピュータのメモリ/ストレージ階層における次世代メモリの立ち位置は、DRAM階層とNANDフラッシュメモリ階層の間にある。メモリ/ストレージ階層の隣接する階層間における遅延時間(レイテンシ)のギャップが、DRAMとNANDフラッシュメモリの間で大きく開いているからだ。遅延時間の違いは約4桁もある。

 ギャップが大きいということは、新たな階層を挟む余地がある、ということでもある。NANDフラッシュメモリのストレージであるSSDが登場する以前の時代は、DRAMの次にくるメモリ/ストレージ階層はHDDだった。DRAMとHDDの遅延時間のギャップはさらに大きく、約6桁におよんだ。SSDは、DRAMと次の階層のギャップを約4桁にまで縮め、コンピュータの性能向上に大きく寄与した。

 しかしコンピュータにおけるメモリ/ストレージ階層のバランスは、まだ改善の余地が大いに残っている。この改善に寄与するのが、次世代メモリだともいえる。

コンピュータのメモリ/ストレージと遅延時間(レイテンシ)の関係。DRAMとNANDフラッシュメモリのギャップが約4桁と大きい。出典:MKW Venture Consulting, LLC(クリックで拡大)
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