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» 2020年08月14日 11時30分 公開

福田昭のデバイス通信(264) 2019年度版実装技術ロードマップ(72):有機樹脂基板とガラス基板、パネルレベル基板の技術ロードマップ (1/2)

今回は「有機樹脂基板(有機樹脂サブストレート)」と「ガラス基板(ガラスサブストレート)」、「パネルレベル基板(パネルレベルサブストレート)」の技術ロードマップを紹介する。

[福田昭,EE Times Japan]

2018年〜2028年の技術ロードマップを一覧表で示す

 電子情報技術産業協会(JEITA)が発行した「2019年度版 実装技術ロードマップ」に関する完成報告会(2019年6月4日に東京で開催)と同ロードマップの概要をシリーズでご報告している。今回はその第72回である。

 本シリーズの第3回から第22回までは第2章「注目される市場と電子機器群」の概要、第23回から第30回までは第3章「電子デバイスパッケージ」の概要、第31回から第63回までは第4章「電子部品」の概要を説明してきた。

2019年6月4日に東京で開催された「2019年度版 実装技術ロードマップ」完成報告会のプログラム。第64回から、第5章「プリント配線板」(プログラムの9番)の概要を紹介している。出典:JEITA(クリックで拡大)

 第64回からは、第5章「プリント配線板」の概要を紹介している。第5章は、第1節「プリント配線板定義」、第2節「機能集積基板」、第3節「プリント配線板技術ロードマップ」の3つの節で構成される。始めに「第1節」で、プリント配線板とはどのようなものであるかを説明した。次に「第2節」で、プリント配線板市場の行方を大きく左右するとみられる、「機能集積基板」の製造技術を解説した。最後に「第3節」で2018年〜2028年までの技術ロードマップを紹介する。

第5章「プリント配線板」と第3節「プリント配線板技術ロードマップ」の目次。ロードマップ本体から筆者が書き出したもの。下線部は今回で扱う部分(クリックで拡大)

 前回から、第3節「プリント配線板技術ロードマップ」の概要をお届けしている。始め(前回)は「半導体パッケージ基板(半導体パッケージサブストレート)」の技術ロードマップを説明した。今回は「有機樹脂基板(有機樹脂サブストレート)」と「ガラス基板(ガラスサブストレート)」、「パネルレベル基板(パネルレベルサブストレート)」の技術ロードマップをご紹介する。

ビルドアップの有機樹脂は2μm/2μmの配線幅/間隔に挑む

 始めは「有機樹脂基板(有機樹脂サブストレート)」である。技術ロードマップは、ビルドアップ構造を前提とする。コア層用絶縁材料の特性、ビルドアップ層用絶縁材料の特性、コア層導体回路の寸法、ビルドアップ層導体回路の寸法を2018年から2年ごとに2028年まで表示した。

有機樹脂(ビルドアップ構造)基板の技術ロードマップ(2018年〜2028年)。出典:JEITAおよびJPCA(クリックで拡大)

 回路の密度を大きく左右するのは、導体幅/間隔とビア径である。導体幅/間隔は、ドライフィルムレジストにレーザービームで回路パターンを直接描くことで5μm/5μmを市販のレーザー露光装置によって実現できている。

 試作レベルのレーザー露光装置を使うと、研究レベルでは2μm/2μmの平行な配線パターンが作れている。ただし通常のレジストは高さが7μmあるので、そのままでは2μm/2μmを描けない。レジストの高さを5μmと下げることによって研究レベルの2μm/2μmパターンを具現化している。ただし製造コストの上昇が相当に大きく、商用レベルへの適用は現時点では難しい。

高さ5μmのドライフィルムレジストに幅/間隔が2μm/2μmと微細なパターンを形成した例。パターンの形成にはレーザービームによる直接描画を駆使した。出典:JEITAおよびJPCA(クリックで拡大)

 ビア径については、厚さ125μmのプリプレグでトップ径20μm、厚さ15μmの薄いエポキシフィルムでトップ径/ボトム径10μm/6μm、厚さ100μmのFR-4でトップ径60μmが得られている。

ビルドアップ基板のビアを微細化した事例。出典:JEITAおよびJPCA(クリックで拡大)
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