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» 2021年01月26日 12時00分 公開

中国の半導体自給率向上を阻む米中貿易摩擦福田昭のストレージ通信(173) アナリストが語る不揮発性メモリの最新動向(2)(1/2 ページ)

「FMS 2020」から、Jim Handy氏の講演内容を紹介するシリーズの2回目。今回は、中国の半導体市場と米中貿易摩擦について報告する。

[福田昭,EE Times Japan]

中国は世界最大の半導体消費国

 フラッシュメモリとその応用に関する世界最大のイベント「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」が2020年11月10日〜12日に開催された。FMSは2019年まで、毎年8月上旬あるいは8月中旬に米国カリフォルニア州サンタクララで実施されてきた。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の世界的な大流行(パンデミック)による影響で、昨年(2020年)のFMS(FMS 2020)は開催時期が3カ月ほど延期されるとともに、バーチャルイベントとして開催された。

 FMSは数多くの講演と、展示会で構成される。その中で、フラッシュメモリを含めた不揮発性メモリとストレージの動向に関するセッション「C-9: Flash Technology Advances Lead to New Storage Capabilities」が興味深かった。このセッションは4件の講演があり、その中でアナリストによる3件の講演が特に参考になったので、講演の概要をご紹介する。

 なお講演の内容だけでは説明が不十分なところがあるので、本シリーズでは読者の理解を助けるために、講演の内容を適宜、補足している。あらかじめご了承されたい。

 最初は半導体メモリのアナリスト、Jim Handy氏による「Annual Flash Update - The Pandemic's Impact(フラッシュメモリの年次アップデート-パンデミックの影響)」と題する講演の要旨を報告しよう。Handy氏は米国の半導体メモリ業界では良く知られたアナリストで、FMSではアドバイザーやセッションチェアなどを務めている。

講演の目次。出典:FMS 2020の講演「Annual Flash Update - The Pandemic's Impact」の配布資料(クリックで拡大)

 シリーズの初回である前回は、COVID-19が半導体メモリ市場に与える影響の講演部分をご紹介した。半導体メモリ市場はコロナ禍にもかかわらず、価格(記憶容量当たりの価格)はほぼ一定に推移した。COVID-19の影響はほとんど見られない。

 今回は、講演の2番目のテーマである、中国の半導体市場と米中貿易摩擦に関する部分を報告する。中国の半導体市場は、世界市場の3割強を占める。単一政体としては世界最大の市場である。半導体メーカーの業界団体であるWSTS(世界半導体市場統計)が公表している市場統計データによると、2020年10月の世界半導体市場(販売額)は390億3000万米ドルであり、中国市場(販売額)は138億4000万ドルと世界全体の35.5%を占める。

世界の半導体市場に占める各地域・国のシェア推移(1976年〜2019年)。米州、欧州、日本、アジア太平洋、中国(アジア太平洋地域から分割)の5地域・国が占める割合。近年は中国市場の伸びが突出していることが分かる。出典:FMS 2020の講演「Annual Flash Update - The Pandemic's Impact」の配布資料(クリックで拡大)
2020年10月の半導体市場規模(販売額、過去3カ月の移動平均)。出典:WSTS(世界半導体市場統計)(クリックで拡大)
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