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» 2021年01月29日 09時30分 公開

赤字続きでもIntelが開発を止めない3D XPointメモリ福田昭のストレージ通信(174) アナリストが語る不揮発性メモリの最新動向(3)(1/2 ページ)

今回は3D XPointメモリ(Intelの製品ブランド名は「Optane」)の講演部分を説明する。

[福田昭,EE Times Japan]

単体では販売されていない3D XPointメモリ

 フラッシュメモリとその応用に関する世界最大のイベント「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」が2020年11月10日〜12日に開催された。FMSは2019年まで、毎年8月上旬あるいは8月中旬に米国カリフォルニア州サンタクララで実施されてきた。COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の世界的な大流行(パンデミック)による影響で、昨年(2020年)のFMS(FMS 2020)は開催時期が3カ月ほど延期されるとともに、バーチャルイベントとして開催された。

 FMSは数多くの講演と、展示会で構成される。その中で、フラッシュメモリを含めた不揮発性メモリとストレージの動向に関するセッション「C-9: Flash Technology Advances Lead to New Storage Capabilities」が興味深かった。このセッションは4件の講演があり、その中でアナリストによる3件の講演が特に参考になったので、講演の概要をご紹介する。

 なお講演の内容だけでは説明が不十分なところがあるので、本シリーズでは読者の理解を助けるために、講演の内容を適宜、補足している。あらかじめご了承されたい。

 最初は半導体メモリのアナリスト、Jim Handy氏による「Annual Flash Update - The Pandemic's Impact(フラッシュメモリの年次アップデート-パンデミックの影響)」と題する講演の要旨を報告しよう。Handy氏は米国の半導体メモリ業界では良く知られたアナリストで、FMSではアドバイザーやセッションチェアなどを務めている。

講演の目次。出典:FMS 2020の講演「Annual Flash Update - The Pandemic's Impact」の配布資料(クリックで拡大)

 シリーズの初回である前々回はCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)が半導体メモリ市場に与える影響の講演部分(目次の「COVID-19」)、第2回である前回は中国の半導体市場と米中貿易摩擦の講演部分(目次の「China & Trade Wars」)をご紹介した。今回は3D XPointメモリ(Intelの製品ブランド名は「Optane」)の講演部分を説明する。

 3D XPointメモリは、IntelとMicron Technologyが共同で開発した高速の大容量不揮発性メモリだ。2015年7月に両社は開発を公表した。シングルダイの記憶容量は128Gbitと大きい。量産開始は2017年とされる。2020年末時点で本格的に3D XPointメモリを量産しているのはIntelだけで、Micronはいまだに販売戦略を決めかねているようだ。

 3D XPointメモリは単体のメモリとしては販売されていない。Intelが自社ブランド「Optane」のストレージ(HDDキャッシュとSSD)製品とメモリモジュール製品に3D XPointメモリを搭載している。このため、半導体ユーザーは3D XPointメモリを購入できない。

3D XPointメモリ(Optaneメモリ)の特徴。出典:FMS 2020の講演「Annual Flash Update - The Pandemic's Impact」の配布資料(クリックで拡大)
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