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ソニー製チップの採用でFD-SOIへの関心高まる?Huamiのスマートウォッチ(2/4 ページ)

» 2016年10月06日 15時30分 公開
[Junko YoshidaEE Times]

ソニーが開発したGNSSチップ

 ソニーは2015年1月に、SOI Industry Consortiumが東京で開催したフォーラムにおいて、28nm FD-SOIプロセス技術を適用した次世代GNSS(衛星測位システム)チップを開発したと発表した。

 その後、ソニーの技術開発グループは、米国で開催された半導体チップ関連の国際学会「ISSCC 2016」(2016年1月31日〜2月4日)において、28nm FD-SOIプロセスを適用したGNSSレシーバーに関する技術論文を発表している。

 この論文の中で著者は、「GNSSは、センシングプロセッサの基礎を構築する」と主張している。また、GNSSをウェアラブルシステムで採用することが困難な理由については、「既存のGNSSレシーバーの消費電力量は、約10mWであるため、低ノイズRFに必要とされる供給電圧が非常に高く、消費電力量が増加してしまうからだ」と説明している。

ソニーが「ISSCC 2016」で発表したGNSSレシーバーのRF回路 出典:ISSCC

 ソニーのエンジニアたちは、FD-SOIを効率的に適用できるよう、動作電圧が0.7VのRF回路を開発し、画期的な成果を達成することに成功した。

 ソニーは2016年9月15日、中国上海で開催された「FD-SOI Forum」において、最終的に完成したGNSSレシーバーについて説明している。

ソニーが上海で説明したRF設計の要点
FD-SOIプロセスを採用したことで、超低消費電力のGPSチップを実現できたとする

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